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イベリス

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第百二十六話 言葉を受けてもその五

「画像を撮られて警察に通報されますと」
「それだけで終わりますね」
「そうなります」
 まさにというのだ。
「それこそ簡単にです」
「人生終わりですね」
「そうなります」
「そう思うと余計に怨まれないことですね」
「いじめを行って怨まれて」
 そうしてというのだ。
「その場面を警察に通報する、インターネットに出せば」
「それで終わりですね」
「そうもなります、特にネットではです」
 こちらの世界ではというのだ。
「いじめの場面が出れば」
「本当に一気に拡散されますね」
「そしてそこからです」
 どうなるかとだ、速水は話していった。
「個人情報まで突き止められて」
「自分達のところにですね」
「直接それも一切容赦のない糾弾がです」
 まさにそれがというのだ。
「来ます」
「そうなりますよね」
「小山さんもご存知ですね」
「よく」
 咲はこう答えた。
「そのつもりです」
「人は醜悪な行為を憎みますし」
 これもまた人間の本質の一つだ、悪になりながらもそうした善の一面もまた備えているものなのだ。
「他に攻撃していい存在を見るとです」
「攻撃しますか」
「そうした人もいますので」
 だからだというのだ。
「ネットの不特定多数の人達からです」
「集中攻撃を受けますね」
「それも長きに渡って」
 これもインターネットの恐ろしいところだ、その行為の記録が残るからだ。
「そうなります」
「そうしたことが怨みを買うと」
「至る可能性があります」
「そうなんですね」
「ですから」
「いじめとか悪いことはですね」
「最初からせずに」
 そしてというのだ。
「怨みもです」
「買わないことですね」
「人の心の傷は繊細ですから」
「触れないことですね」
「誰のものであっても」
 それこそというのだ。
「そうされて下さい」
「私自身の為ですね」
「怨みを買わない為に。そして」 
 速水hはさらに話した。
「その傷を気遣い癒すことが出来るなら」
「人の心の傷を」
「人としてです」
「素晴らしいことですか」
「はい」
 まさにとだ、速水は咲に答えた。
「その通りです」
「そうなんですね」
「いたぶるなぞもっての他で」
 それでというのだ。
「癒すことがです」
「正しいことですね」
「人の心の傷に対しては」
「身体の傷よりも辛いので」
「ですから」
 それ故にというのだ。 
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