オズのカリフ王
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第二幕その十二
「今日の夕方はね」
「晩ご飯ね」
「何を食べるの?私は玉蜀黍がいいわ」
「貴女はそちらね」
「ええ、塩茹でにした」
そうしたというのです。
「あっさりしたのをね」
「いただくのね」
「そうしたいわ」
「わかったわ、では貴女にはそちらを出すわね」
トロットは笑顔で応えました。
「そうさせてもらうわね」
「お願いね」
「それで皆はね」
今度は他の人達のメニューについて考えました。
「何がいいかしら」
「それは私は答えることじゃないわね」
ビリーナはこのことはと言いました。
「私は食べないからね」
「それでよね」
「このことについてはね」
皆の晩ご飯のことはというのです。
「何も言わないわ」
「ええ、まあ夕方になって」
その時になってとです、トロットは思いました。
「皆がそれぞれ食べたいものを言えばいいわね」
「あの、ノーム王とドワーフの人達と一緒におられる」
「その人達の分もですね」
「出せますよね」
「テーブル掛けから」
「ちゃんと出来ますよね」
「ええ、テーブル掛けからね」
トロットはジョージ達五人に笑顔で答えました。
「どれだけでも出せるわ」
「そうなんですね」
「それならいいです」
「皆が食べられるならいいですよね」
「誰かが食べられないって可哀想ですよ」
「皆がそう出来ないのは」
「そうでしょ、だからね」
それでというのです。
「安心してね」
「わかりました」
「では皆で、ですね」
「三食楽しく食べますね」
「それもたっぷりと」
「そうしますね」
「そうしていくわ」
トロットは笑顔で言いました、ですが。
歌と踊りが終わった後で、でした。お話を聞いていたノーム王はドワーフ王と一緒にそのトロットに言いました。
「いや、わし等もテーブル掛けは持っているぞ」
「それで持って来たぞ」
「各国の主はオズマ姫から貰っておるからな」
「プレゼントしてもらってな」
こうトロットに言うのでした。
「だからな」
「わし等はわし等で食べられる」
「心配は無用だぞ」
「わし等の分を出さなくてもな」
「そうだったのね、けれど食べる時はね」
トロットは二人の王様のお話を受けてこう返しました。
「皆で集まってね」
「食べることだな」
「仲良く」
「そうしましょう」
ノーム王とドワーフ王に提案しました。
「食べる時はね」
「大勢で食べた方が楽しい」
「だからだな」
「そうよ、休む時はそれぞれのお部屋で休んで」
ノームの人達、ドワーフの人達にです。
トロットと恵梨香とナターシャにビリーナ、キャプテンとジョージに神宝にカルロスのお部屋はもう決まっています。つぎはぎ娘は寝ないので今皆がいる大広間が割り当てられています。
「食べる時はね」
「ここでだな」
「食べるのだな」
「遊ぶこともね」
それもというのです。
「そうしましょう、皆でね」
「わかった、ではな」
「楽しく一緒に食べるとしよう」
二人の王様も笑顔で応えました。
「ではそのうえで」
「楽しく旅をしようぞ」
「そうしましょう」
トロットも笑顔で応えました、そうしてです。
皆で食べるお話もして空の旅を楽しむのでした、地下からお空への歴訪は今はじまったばかりでした。
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