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星河の覇皇

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第八十四部第三章 円明園の会議その三十一

「ああした国、北朝鮮の様な国が長くもつ筈がなかった」
「左様ですね」
「軍事と独裁者の贅沢にのみ予算を注ぎ込み」
「個人崇拝にもかなりの予算を注ぎ込んでいました」
「農業等の産業は壊滅してです」
「碌に復興もされず」
「国民は飢餓に苦しんでいた」
 それが北朝鮮の歴史であった、この時代では人類の汚点とさえ言われるまでに愚かな国だったとされている。
「そうした国だった」
「そうした国があれだけもっただけでも異常ですね」
「幾ら周辺の大国の思惑があったにしても」
「軍隊と独裁者の贅沢、個人崇拝にのみ予算を注ぎ込み」
「産業は崩壊し国民は餓えていた」
「その様な国がもつなぞです」
「考えれば有り得ず崩壊してだ」
 そしてというのだ。
「我々は統一となったが」
「しかし、でしたね」
「統一はしましたが」
「何分北朝鮮だった地域の復興に手間取り」
「それに長い間苦しみました」
「その間も日本は発展し続けましたし」
「宇宙に出てからも」
 宇宙に本格的に進出する時代になってもというのだ。
「それからもでした」
「日本に対抗しようとするあまりです」
「あまりにもそちらに国力を使い過ぎ」
「順調に発展出来ず」
「今に至りますね」
「そうしたことはもう終わらせてだ」
 そしてというのだ。
「正常な発展の道に入る為にもな」
「何としてもですね」
「外相はその道を定められますか」
「ここで」
「そうも考えている、しかし」
 朴はさらに話した。
「今すぐには無理だ」
「今回はどうにかなろうとも」
「それが永続的になることは少ない」
「そう言われますと」
「その通りですね」
「我々もそう思います」
 外交官達も朴にこう答えた。
「我が国の日本への対抗心を見ますと」
「そうおいそれとは治らないですね」
「そうしたものですね」
「千年以上もの間国家の全てを縛ってきたものだ」
 韓国の日本への対抗心、それはというのだ。
「それだけのものだ、だからな」
「すぐにはですね」
「治るものではないですね」
「それこそ一朝一夕にはですね」
「治るものではないですね」
「そうだ、何十年かけてもだ」
 例えそれだけの歳月がかかろうともというのだ、朴は話した。語るその顔には確信があるがそれは決していい確信でないことは外交官達もわかっていた。
「それでもだ」
「治らないかも知れない」
「そうしたものかも知れないですね」
「我が国の日本への対抗心は」
「それは」
「伊達に千年以上続き何かあると言っていたわけではない」
 それだけ強いものだからだというのだ。
「そうしたものがすぐに治るなぞな」
「思えないですね」
「そうしたものですね」
「どうにも」
「すぐには」
「そうだ、今回は詳しく念入りに話してだ」 
 韓国市民達にというのだ。 
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