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働け!船坂・・・。

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三話「サンバのリズムでウッヒョイ農家パラダイス。」

 
前書き
タイトルがもはや意味不明である。 

 
なんかいっぱいヤクザがいたので30分ぐらい殴り続けたらぐったりして動かなくなった。
「あれ?何?動かないよコイツら。おい!お前ら!まだお昼だぜ!世のOLはファミレスでハゲ課長の頭皮についての論議で白熱してる時間だぜ!?ゴートゥベッドにゃあまだ早いじゃあないのォ!?」
と、俺がヤクザと対等な勝負を行っていると。
「ちょ・・・そんなにやったら死んじゃうってその人達!」
俺が血肉を争うバトルの横でさっきまで青い顔をしていたジャリボーイが俺を止めた。
「あぁああっんッ!?てめぇが襲われてたからレスキューしてやったんだろう!!感謝こそすれ、喧嘩の邪魔される覚えはないぜ!下がってな兄ちゃん!」
喧嘩が大好きな俺としちゃあ喧嘩邪魔されんのは正に頭にくるってもんだ。
俺の喧嘩好きは止めらんねぇーからな、おかげでこの歳で定職も叶わず。
「もう喧嘩の領域じゃないよ!やめて!金払うから!」
なんだよ・・・それじゃ俺が悪ぃみてじゃん。
「・・・チッ。あーあ、冷めたわー、コールドよ、もう。やめろや、俺だってそんなさもしかねーや。それよりお前大丈夫か。」
そう言うとホっとするその男。
「ああ、助けてくれてありがとう。僕は白神、白神大地。すぐそこの角んとこで古物店を経営してものだ。」
ふっ、と頭を下げて一礼をしてから懇切丁寧にテンプレの如く自己紹介を済ます白神。
「白神か、せっかくだからホワイトゴッド山村って呼んで良い?」
「いや別にいいんだけど、なんで?」
何言ってんだコイツみたいな顔で質問を飛ばす白神。
「まーまー、なんでもいいじゃん山村!」
「さっそく山村と呼んだね。」
「俺は船坂幸次郎とゆーもんだ。」
元気よく小学校低学年みたいな笑顔で俺の名前をこの唇から吐いた。
そして気付いた。今こいつを襲ったヤツらが俺を探していたことを。
「え?なんですって?」
やべぇ!!これ言ったらヤベェ!!バレんのはまずい!なんとか、面接さながらの脳回転で偽名をひねり出すんだ!
「えぇ?聞こえなかったァー!?じゃあもっかいゆーよ!?俺・・・おれ・・・の名前は・・・」
やべぇ!!こんな時に限って脳が回転しねぇ!!こんな状況に弱いのよ俺ェー!!だから就職できねーんだ俺はよ!くっそ!偽名?そんなもんI.dont脳だチクショウ!!
「私の名前はジョージ・ワシントンです。」
「初代アメリカ合衆国大統領!?」
ほらみたことか!案の定鋭いツッコミ帰ってきちゃった系男子じゃん!!もういやぁ!!
「いや、ほら・・・ね?俺ってば実はめっさスタイリッシュな人種だからさぁ~、実名なんて捨てて生きちゃってるんだよね!!」
「はぁ・・・、僕は感心できた行動じゃないと思うけど・・・君がそれでいいならいいんじゃない?」
もうなんかスゲェ苦笑い。これからこいつとの会話に必要とする文字は活字に改して考えると何文字くらいだろうか?
しかし、こんな空気をブレイクする影、我の背後にあり。
「おい!船坂ァアア!!!仕事ほっぽって何してんだ!!ふざけんな船坂!!船坂!!」
大事なことなので三回言いました。
「B・・・BBA・・・。」
今の俺の顔には、でかでかとセリフ同様「BBA」と書かれているに違いない。
「ねぇ、君呼んでるよねアレ。ていうか君、さっきヤツらが探してた「船坂」だよね。」
「え!?知らん知らんあんなBBA!!俺の知り合いにあんなBBAいるわけねーじゃん!BAKAだなぁ!山本君は!」
「誰がババアだーーー!!!ぶっ殺すぞ船坂!!」
なおかつ空気を読まない本屋。もはや懐かしのワード「KY」で執拗に罵倒すんぞコラ!!
「・・・やっぱり君を呼んで・・・。」
「聞こえねぇ!!もうやたらめったら高い機械音のようなものしか聞こえんぞ私は!」
「耳鳴りだそれは。」
どーしょーもねぇー、どーしょーもねぇ!!もうどーしょーもーねぇーったらどーしょーもねぇー!!
その時、耳鳴りの他に聞こえる声があった。優しく、それは愛で柔らかく包んでくれているかのような暖かい声。
「聞こえる・・・」
「え?」
俺には聞こえる・・・。いやもうこの声に頼るしかなかろう・・・じゃあねーと俺は俺でも対処しきれない数のヤクザに囲まれ、楽園へと旅立つことになってしまう気がする。
「に・・・」
「?」
視界の端っこで山村が不思議そうな顔をしているが、そんなことはお構いなしだぁーーーー!!!
「スタコラサッサ!!」
逃げる▼
「あっ!!やっぱアイツ船坂だ!!ちょっ待て!!何したんだ君ヤクザに!!」
無実だぁーーー!!!でも死にたくないから逃げます私!地平線の果てまでぇ!!
「おーい!!待ってってば!!話があるんだ!!」
「ええい!!追いかけるな山芋!!もうほっといてくれぇ!!」
「や・・・山芋!?それ僕のこと!?」
4、5人のヤクザを相手に喧嘩すんのは大好きだがわざわざ地獄の橋を渡るほど肝がシットダウンした俺じゃあない。喧嘩が好きでも死ぬのは怖い、それが俺っつー男だ。
まぁそれはさておき!!今は逃亡なう!!

船坂幸次郎(25) 名前に反して幸せの訪れない男。そのためか、いまだ就職できず。
 
 

 
後書き
本当のヤクザって総員何人くらいいるんだろうか、龍が如くのイメージが本当だったら、チンピラヤクザと組そのものが動いたときでは戦力がおもっくそ違うと思うんだけど。 
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