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X ーthe another storyー

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第二十話 外力その十五

「そのうえでね」
「それじゃあ」
「変わっていこう、悪く変わる場合もあれば」
「よく変わる場合もあるわね」
「そして変わるなら」
「よく変わることね」
「うん、それが一番いいから」
 だからだというのだ。
「そうなる様にしていこう、そして僕でよかったら」
「その協力をしてくれるのね」
「どうかな」
「お願いするわ」
 颯姫は無表情で答えた、だが。
 言った瞬間に自分で気付きこう言った。
「今目がほんの少しでも」
「笑ったね」
 牙暁は微笑んで応えた。
「僕も見たよ」
「そうよね」
「うん、確かにね」
「私も笑うのね」
「笑うことも大事だよ」
「これまで笑った記憶がないわ」
 颯姫は正直に答えた。
「思えばね」
「そうなんだね」
「ええ、けれど」
 それでもというのだった。
「決してね」
「悪くないね」
「今そう感じたわ」
 実際にというのだ。
「本当にね」
「それじゃあ笑うこともね」
「していけばいいわね」
「それも変わるうちだから」
「笑っていけばいいわね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。
「笑っていこう」
「そうしていくわ」
 牙暁に頷いてだった。
 颯姫は変わっていこうとも思った、そして次の日からテレビゲームもしていった。そうして遊びを知っていったのだった。


第二十話   完


                   2023・3・15 
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