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X ーthe another storyー

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第二十話 外力その十四

「それもまたね」
「それじゃあ」
「こうしたことも人間のすることで」
「いいのね」
「人間味を備えていくことは素晴らしいことだから」
 それ故にというのだ。
「君もね」
「ゲームをするといいのね」
「君がそうしたいならね」
「ならそうするわ」
「そう、そしてね」
 牙暁はさらに話した。
「楽しんでね」
「ゲームは楽しいのね」
「この世の中には楽しいことも一杯あるよ」
「これまで顧みたことはなかったわ」
 楽しみと呼ばれるものにはとだ、颯姫は述べた。
「ずっとね」
「君は頭がいい、そしてクールで」
「その二つが過ぎたのかしら」
「時には愚かになることも」
 このこともというのだ。
「人間だし悪いことでもね」
「ないのね」
「そうだよ」
 こう颯姫に話した。
「これがね」
「愚かは悪ではないのね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。
「実はね」
「そうなのね」
「君は愚かさについては軽蔑していたね」
「心から」
 そうだという返事だった。
「無駄も。何もかもがね」
「合理性と計算だね」
「そうしたものを考えて」
 そしてというのだ。
「考えてきたわ」
「そうだね、けれどね」
「そうしたものもなのね」
「実はね」
「悪いものじゃないのね」
「無駄や計算外のこともね」
「悪いことじゃなくて」
「時に愚かになることもだよ」
 このこともというのだ。
「悪いことじゃなくて遊びもね」
「悪いことじゃなくて」
「君もね」
「してみればいいのね」
「そうだよ、是非ね」
 まさにというのだ。
「楽しんでね」
「そうするわ、しかし」
 颯姫は牙暁の言葉に頷いてからこうも言った。
「地の龍になってから変わってきたわ」
「君もだね」
「そのことを感じているわ」
「変わらない人はいないよ」
 牙暁は微笑んで答えた。
「この世にはね」
「私もなのね」
「そう、次第にね」
「変わっていくのね」
「色々な影響を受けて」
 そうしてというのだ。 
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