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星河の覇皇

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第八十三部第五章 謎の兵器の正体その五十一

「多忙で」
「政治家として」
「日本の議員、そして防衛大臣だった時はまだ早いとです」
「思っていましたか」
「当時は、ですが」
「それでもですか」
「今の役職に就任し」
 中央政府国防長官+にというのだ。
「多忙を極める様になったので」
「だからですか」
「どうもです」
「ご結婚の機会がですか」
「そこまでの余裕がなく」
 それでというのだ。
「今に至ります」
「そうですか」
「ですが」
 それでもというのだ。
「私も結婚のことは」
「前向きにですか」
「考えていまして」
「機会があれば」
「それが今の役職の任期が終われば」
 その時はというのだ。
「その為の活動にです」
「入られますか」
「はい、ただ」
 ここでだ、八条は。
 腕を組み難しい顔になってこんなことを言った。
「お父様もお母様も弟達や妹達には許嫁を幼い時からお話をしていて」
「実際にですね」
「そうした方がいて」
 弟達や妹達にはというのだ。
「そのうえで」
「その許嫁の方々と結婚をして」
「家庭を持っていますが」
「それでもですね」
「私にはです」
 どうにもというのだ。
「そうした方はおられず」
「そしてですね」
「今に至りますが」
「何故かですね」
「私にはです」
「おかしなお話ですね」
 どうにもとだ、若い執事も八条の今の話にはいぶかしむ顔になってそのうえで彼に対して言うのだった。
「旦那様は八条家の跡継ぎですね」
「はい」
 実際のことなので八条も頷いて認めた。
「そして八条グループのです」
「総帥になられますね」
「やがては」
「左様ですね」
「そのことはもうです」
 既にというのだ。
「一族の会議でもグループのトップ会議でもです」
「決められていますね」
「左様です」
 こう執事に答えた。
「もう今の役職が終われば」
「その時はですね」
「八条家を継ぎ」
「グループもですね」
「総帥としてです」
 その立場でというのだ。
「動かすことがです」
「決められていますね」
「はい、ですが」
「その旦那様には」
「許嫁の方はです」
 婚約者はというのだ。 
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