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イベリス

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第九十八話 母の法事その七

「今日お肉物凄くあるそうだから」
「そうなの」
「注文間違えて」
 それでとだ、咲に話した。
「かなりね」
「多いから」
「咲だけでなく愛ちゃんもね」
 二人共というのだ。
「頑張って食べてね」
「そうしないと駄目なのね」
「お肉も食べないと」
 さもないと、というのだ。
「腐ってね」
「捨てるだけね」
「そうなるから」
 だからだというのだ。
「頑張って食べてね」
「腐らせるとなると」
「そう聞いたらね」
 咲も愛もだった、この言葉を聞くとこれ以上はないまでに勿体ないと思うのだ。それで二人で話すのだった。
「食べないとね」
「そうよね」
「じゃあ私達も」
「食べましょう」
「それで食べた分はね」
 咲はここでこうも言った。
「歩くことね」
「そう、歩いたらね」
「それはそれでね」
「カロリー消費になるから」 
 だからだというのだ、愛も答えた。
「運動が苦手でも」
「歩いたらいいのよね」
「そうしたらね」
 それでというのだ。
「いい運動になって」
「カロリー消費になるのね」
「あと頭も使えば」
「お勉強とかで」
「これでもね」
「カロリー消費になるのよね」
「脳ってかなりエネルギー使うから」
 思考等にだ、事実人間の身体において脳は極めて多くのエネルギーを消費する場所であるのだ。
「予習復習とかかなりするとね」
「痩せるのね」
「そうよ、だから作家さんで」
 それでというのだ。
「物凄く書いてる人はね」
「太らないの」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「咲ちゃんもね」
「よく歩いて」
「今まで通り予習復習をね」
「真面目にしたら」
「それでね」
「太らないのね」
「そうよ、ただね」
 ここで愛は咲にこうも言った。
「日本の食生活で極端に太ることはね」
「ないわね」
「滅多にね」
「極端ってアメリカみたいな」
「アメリカ人の太り方って凄いでしょ」
「無茶苦茶凄いわよね」
 咲も否定せずに答えた。
「ビヤ樽みたいな」
「そこまで太るのはね」
「日本の食生活だとね」
「そうはないわよ」
「焼肉食べても」
「そうよ、アメリカじゃね」
 この国ではというのだ。
「揚げものとかアイスとか」
「そういうのもよね」
「お肉だけでなくね」
「もうよね」
「滅茶苦茶カロリーの高いものばかり食べてるから」
「あそこまで太るのよね」
「ああしたことはね」
 それこそというのだ。 
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