DQ3 そして現実へ…~もう一人の転生者(別視点)
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変身願望
ゲーム上で見た感じも寒そうなグリンラッド…
実際は寒そうどころか、『クソ寒い不毛の地』とお父様に言わしめる土地。
こんな所に住む奴の気が知れない!
さて…そんな気の知れない老人の住む小屋へと訪れた私達は、徐に話を切り出した。
「なぁ爺さん!それ、くれよ!」
お父様の直球勝負!
「何で見ず知らずのお前に、これをやらなければならないんだ!?」
当然の如く失敗。
「お爺様ぁ…私ぃ…幽霊船を見たいんですぅ!だから船乗りの骨をください!」
私が可愛らしくお強請り!
「ただではやれん!ある物と交換じゃ!」
やはり一方的に貰えそうには無い…
当然と言えば当然ですけどね。
やはり変化の杖と交換の様ですね…
「えー、めんどくさ~い!!」
ちょっと…詳細を聞きもしないで文句を言わないでよ!
ここからが交渉のしどころでしょうが!
「まぁ!物々交換ですのね!?では私の脱ぎたてパンツと交換でよろしいですか?」
まぁ流石に、相当なロリコンでも無い限り私のパンツで手を打つとは思いませんが、話題をパンツに誘導してお母様あたりの脱ぎだてパンツと交換ってところで落としたいですね!
「マリー!!そう言う下品な事は、言ってもやってもいけません!お姉ちゃんみたいな、最悪な女になっちゃいますよ!」
ちっ!
ウザ兄様が邪魔をする。
引っ込んでろつーの!
私を抱き上げ、パンツ譲渡を阻止する兄…
そんなに欲しいのか、私のパンツが!?
「その娘はバカなのか!?パンツなどいらんわ!何の役に立つ!?」
くそっ!
パンツへの誘導に失敗した…
このシスコンが邪魔するから!
「…役に…ですか?………寂しい夜のおかずでは?」
美少女の脱ぎたてパンツなど、それ以外に用途はあるまい!
移り香と妄想力を最大限に生かし、シコシコ自家発電に勤しむんだよ!
「「マリー!!」」
わぉ!
ウルフちゃんまでもがムキになってくれたわ!
脈ありね♥
つか、何時まで抱いてるつもりよ!
私はアンタのダッチワイフじゃないのよ!
何とかお兄様の腕から逃れ爺との交渉に戻る私。
「ワシが欲しいのはな『変化の杖』というアイテムじゃ!それとなら交換しても良いぞ」
あ~ぁ…やっぱりそう来るか…
めんどくせーなぁ………
サマンオサまでみんなを誘導しなきゃならないわぁ…
どうすれば良いかしら?
この爺が何か知ってないかしら?
「変化の杖ですかぁ…それは何処に行けば手に入りますか?」
ズバリじゃ無くても良いから、何かヒントになりそうな事でも言ってほしいわね。
「そんな事は知らん!自分で調べろ!」
役に立たない爺ね!
自分の欲しい物の事ぐらい、事細かに調べなさいよ!
「どうだった、船乗りの骨は貰えたかい?」
役立たず爺の元を去った私達は、船で留守番をしていたモニカ様に話しかけられた。
「ダメでしたわ…私のパンツとじゃ交換してくれませんでしたの!」
お前の部下は、私のパンツで大喜びだったのに…
「はぁ?パンツ?」
「モニカさん、気にしないでください」
またシスコン兄貴に抱き上げらる。
今回は口まで塞がれ鬱陶しい!
コイツ、私を抱き上げながらオッパイを鷲掴みなのよ!
ムッツリ野郎め!
「はぁ…何だかよく分からないけど………そう言えば、幽霊船の事で思い出した事があるんだよ」
キター!!
海賊情報、待ってました!
「んっぷはぁ!…なんですのそれは、モニカ様!?」
テメー、何時まで乙女の唇を触り続ける気だ!
「ん?あ、あぁ…詳細は端折るけど、昔エリックとオリビアという若い男女が恋をしていたんだ。でも、それを妬むヤツに邪魔されてエリックは奴隷へと落とされ、船で強制労働をさせられるんだ。そして、その船は嵐によって沈没する…その事を知ったオリビアは嘆き悲しみ身投げをするんだ…その船がお探しの幽霊船だって話さ!」
いいねぇ~!
ここで『エリック』と『オリビア』の固有名詞が出てきましたよ!
とは言え、この話題からサマンオサへと持って行くのは不可能でしょう…
ここは焦らず、幽霊船への印象を強める事に専念しましょう!
「まぁ…切ないお話ですわ………きっとエリック様の思いが、幽霊船という形になって、現世に現れたんではないでしょうか?…愛してらしたのですね…」
そう…『愛の思い出』よ!
それが必要なのよ!!
「さ、さぁね…アタイはそんなロマンチストじゃ無いから分からねーよ!」
あら?
モニカ様には乙女チックなお話は向いてませんか?
慌てて逃げちゃいましたわよ?
可愛い所もありますわねぇ…
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