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レーヴァティン

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第二百六十八話 神託が教えたことその七

「そうしてね」
「奴のことを知っていく」
「それこそ隅から隅までね」
「戦う前にそうしていくな」
「敵を知れば」
 奈央は強い声で話した。
「それだけで武器になるわ」
「その強さに特性にな」
「弱点もね」
 奈央の目が鋭くなった、その鋭くなった目には確かな強い光がありそれを放ちながら言葉を出していた。
「知ればね」
「そうだな、ではな」
「学者達に調べさせて」
 クトゥルフのことをというのだ。
「そしてね」
「そのうえでな」
「知っていきましょう」
「そして奴と戦う」
「その様にね」
「どんな強者でも弱点はある」
 幸正が言ってきた。
「例えそれが神でもな」
「その通りだな」
 英雄は幸正のその言葉にも頷いた。
「神にも属性がありな」
「属性があればね」
「その天敵とも言える属性がある」
「火には水等な」
 幸正も言った。
「それぞれある」
「他には闇には光だ」
「クトゥルフの属性は水だ」
「あの神話の水の邪神だったな」
「そうだ、多分に闇の属性も多くな」
「それはあの神話の神の特性だな」
「無意識の悪意が神格化した様な存在だ」
「その為闇の一面も強いな」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「あの連中はな」
「そうなるとな」
「そうだ、それならだ」
 まさにというのだ。
「水は土に弱い」
「他には木にもな」
「そして闇ならだ」
 それならというのだ。
「光だ」
「それに弱いな」
「そう考えていくとだ」
「クトゥルフにも弱点はあるな」
「その通りだ」
 まさにというのだ。
「無敵ではない」
「力は強くともな」
「力が強くともだ」
 そうでもとだ、幸正は語った。
「無敵ではない」
「無敵の存在なぞいない」
「その通りだ」
 まさにというのだ。
「我等が起きている世界でもそうでな」
「この世界でもだな」
「同じだ、どの様な世界でもな」
「無敵の存在なぞいないな」
「何も恐れるものはないなぞだ」
 それこそというのだ。
「そうした存在はない」
「その通りだ」
「答えは出たからね」
 桜子は不敵な笑みで述べた。
「後はその答えをだよ」
「知り抜くことだ」
「とことんね」
「次はその段階だ」
「水には土や木でね」
「闇には光ならな」
「そうしたところを攻めて」
「倒せる」
「その通りだよ」 
 こう言うのだった。 
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