レーヴァティン
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第二百六十八話 神託が教えたことその八
「無敵の存在なんてないんだからね」
「弱点を衝くことだな」
「そうだよ、しかしね」
ここで桜子はこうも言った。
「弱点を衝くにも力が必要だよ」
「その通りだな」
「内角に弱いバッターがいてもね」
「プロ野球選手に小学生が投げても打たれる」
英雄は一言で返した。
「そうなる」
「そうだよ、それこそね」
「弱点を衝くにもある程度の実力が必要だ」
「あたし達にその実力がなければ」
その場合はというのだ。
「例えクトゥルフの弱点を衝いてもね」
「効かない」
「それで負けるよ」
「その通りだな」
「だからたい」
ここで言ったのは香織だった。
「私等はこれまでのことでレベルが上がっていてたい」
「そうしてだな」
「今神具を五つずつ授かったとよ」
「それに相応しい力を得た」
「そうたい、だからたい」
「俺達は神と戦える力を得た」
「そうたい」
まさにというのだ。
「これまではおそらく」
「敵わなかったな」
「そうたい、神のレベルや能力も書にあるたいが」
それでもというのだ。
「おそらく本気になればたい」
「そのレベルや能力以上にだな」
「強かとよ、神は一つの力を司る存在たい」
神についても話した、クトゥルフにしても水を司っており桜子もこのことから神について話すのである。
「それは絶大たい」
「そうに決まっているな」
「まさにとよ」
こう英雄に述べた。
「それは間違いなかとよ」
「そうだな」
「クトゥルフはその姿を見れば気が狂う」
当季はラグクラフトの作品の話をした。
「そう言われてるぜよ」
「人間が見ればな」
「あまりにも恐ろしか外見で」
その為にというのだ。
「そう言われちょるのう」
「外見もそうだが邪悪な瘴気もあるだろうな」
「そうじゃな、そしてそうしたものこそぜよ」
「クトゥルフの力だ」
「人に正視を許さん位に」
見れば発狂するまでにというのだ。
「それこそぜよ」
「恐ろしい力を持っている」
「書にある神のレベルは普通のものでぜよ」
「本来はよりだな」
「大きいぜよ、わし等は神霊に匹敵する力を持ってちょるそうじゃが」
そう言われているがというのだ。
「しかしぜよ」
「それはだな」
「まだ低位の神か」
「本来の力を封じている」
「そうした神ぜよ」
「おそらくはな」
「クトゥルフの神々もおっそろしいぜよ」
そう言っていいまでの力を備えているというのだ。
「それこそ世界を滅ぼす様な」
「そこまでのな」
「とんでもない悪意と力をぜよ」
これもラグクラフトの作品にはじまるクトゥルフの創作を読めばわかる、この神話の神々の力と悪意は人が絶望するまでに巨大であるのだ。
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