| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レーヴァティン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百六十四話 神託に頼るその四

「今からな」
「その時が来たからか」
「是非な」
 何としてもというのだ。
「伺う」
「成程な」
「お互いに伺ってな」
 神託、それをというのだ。
「そしてな」
「そのうえでだな」
「やっていこうな」
「それではな」
「ああ、しかしな」
 久志はこうも言った。
「本当にそろそろだよな」
「神託を伺える時期はな」
 英雄も言った。
「その筈だ」
「これまでは海の魔神と戦う前の段階だったからな」
「その力を得るまでだった」
「それぞれの浮島の統一と」
「国家連合になるまではな」
「そうだったな、しかし力を得たんだ」
 久志は確かな声で述べた。
「それならな」
「もうだ」
「神託を得る時だな」
「その時が来た筈だ」
「これで魔神と戦う力が備わった筈だしな」
「この世界に今あるのは二つの浮島だけだ」
 英雄はこの事実を言い切った。
「まさにな」
「それ以外は全部他ならない魔神が石に変えた」
「そして海に沈めた」
「そうしているからな」
 久志も言う。
「今この世界にある力は」
「二つの浮島とだ」
「そこにいる人間だけだな」
「他はない」
 一切とだ。英雄はまた言い切った。
「そうだからな」
「どう考えても他にはないな」
「一切な、どう考えても調べてもだ」
「今この世界にあるのは二つの浮島だけだ」
「それならな」
「その力を全部備えたんだ」
 久志も言い切った。
「魔神と戦う力は得た」
「それならだ」
「後はな」
「魔神が何者でだ」
「何処にいてな」
「どういった奴かをだ」
 そうしたこと全てをというのだ、英雄は考えつつ話した。それは魔神のことを予測しているというものだった。
「知ってな」
「戦うだけだな」
「まさにその時が来た」
「そうとしか思えないな」
「だからだ」 
 それ故にというのだ。
「俺達はな」
「神託を伺う時だな」
「今こそな」
「そうだな、それじゃあな」
「聞くぞ、神託を」
「是非な」
 久志はまた言った。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧