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レーヴァティン

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第二百六十一話 夜に語り合いその十一

「これもまただ」
「美味いでござるな」
「だから食うといい」
 デザートにというのだ。
「そちらもな」
「そうさせてもらうでござる」
「甘いものもええな」 
 美奈代は河豚のフライを食べつつ笑顔で応えた、ソースをかけたそれはあっさりしていて実に美味い。
「そっちもご馳走や」
「お砂糖があればとよ」
 香織が笑顔でカルパッチョを食べつつ応えた。
「それでとよ」
「出来てくわ」
「それでそのお砂糖たいが」
「こっちでは地中湖の南岸でサトウキビが栽培出来てるさかいな」
「そこでたいな」
「お砂糖を作って」 
 そうしてとだ、美奈代はさらに話した。
「寒いところでもな」
「てんさいたいな」
「そうたい、それを栽培して」
「お砂糖作ってるたいな」
「それも白砂糖や」
 ただの砂糖ではなくというのだ。
「そしてシロップも蜂蜜もやで」
「作ってるたいな」
「そうしてるわ」
「こっちも同じとよ」
 香織はグラスで白ワインを飲みながら言った。
「暑いところでサトウキビを栽培して」
「寒いとこではてんさいやな」
「それを作ってたい」 
 そうしてというのだ。
「蜂蜜もたい」
「作ってやな」
「甘いものを多く作って」  
 その様にしてというのだ。
「民もお菓子をよお食べてるとよ」
「こっちもや、甘いものはあるとな」
「全く違うたい」
「それもうち等だけ食べるんやなくて」
「皆食べてとよ」
「ええわ」
「そうたいな」
「果物もあるしな」
 美奈代はこうも言った。
「甘いものはな」
「よおさんあるとよかたい」
「全く以てな、それで今夜のデザートはな」
「ケーキやタルトにたいな」
「クレープや」
 そうしたものだというのだ。
「楽しむとええな」
「こちらは羊羹やお団子を作れるたい」
「そういうのかいな」
「どうたい」
「ええな、そっちも」
 和菓子を聞いてだ、美奈代は自然と笑みになって述べた。 
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