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八条学園騒動記

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第六百六十七話 攻撃を受けてその九

「わしはマッドサイエンティストとしてじゃ」
「大悪でいたんですね」
「そうであった、悪であっても善であっても」
 そのどちらでもというのだ。
「大きなことをしてこそじゃ」
「いいんですか」
「それがわしの美学であるからな」
 それ故にというのだ。
「小悪党は嫌いでな」
「見掛けるとですね」
「殺す様にしておる」
「博士殺人も趣味ですしね」
「そこで趣味を満喫するのじゃ」
 小悪党相手にというのだ。
「殺人は大好きであるが」
「誰彼なしじゃないですね」
「小悪党いけ好かぬ外道共をじゃ」 
 そうした輩共をというのだ。
「その時の気分次第でな」
「色々な殺し方で、ですね」
「殺しておる」
「そうなんですね」
「左様、そして軍隊とはな」
「こうしてですね」
「堂々と渡り合ってじゃ」
 その様にしてというのだ。
「楽しむのじゃ」
「そうなんですね」
「そしてじゃ」
 博士はさらに話した。
「今は総攻撃を受けておるが」
「その後はどうするか」
「機械龍は巻き付く」
 超巨大戦艦にというのだ。
「そしてじゃ」
「攻撃をするんですね」
「巨大な細長い生きものは巻き付いて攻撃するものじゃ」
 博士は野上君にこの考えを話した。
「そうであるな」
「蛇型怪獣の攻撃のお約束ですね」 
 野上君も答えた、これが怪獣ではなく大蛇が出て来る映画やアニメにおいてもこの設定は変わりはしない。
「まさに」
「このセオリーを守らずしてじゃ」
 博士は語った。
「お話にならん」
「その為にこの機械龍を造られたんですね」
「左様、しかしな」
 博士はここでさらに話した。
「わしは神と言われる存在で最凶最悪のマッドサイエンティストとされている」
「だからですか」
「只の機械龍でなくな」
「頭が九つあるですか」
「そうしたものにしたのじゃ」
「普通はこうした時って頭一つですね」
「ただ大きいだけで満足するのう」
「そこを敢えてでですか」
「頭を九つにしてじゃ」 
 その様にしてというのだ。 
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