八条学園騒動記
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六百六十七話 攻撃を受けてその十
「そして造ったのじゃ」
「そうなんですね」
「そうじゃ、それでな」
そのうえでというのだ。
「今この様にしてじゃ」
「戦ってるんですね」
「今は攻撃を受ける」
揺れるその中で語った。
「しかしな」
「その後で、ですね」
「巻き付いてな」
その様にしてというのだ。
「倒すぞ」
「わかりましたと言うしかないですね」
野上君は博士にこの言葉で答えた。
「正直言いまして」
「それはどうしてだよ」
「ちょっと変な返答じゃないかな」
ライゾウとタロは野上君のその言葉に突っ込みを入れた。
「言うしかないってね」
「どういうことだよ」
「だって僕が操縦していないから」
野上君は二人に答えた。
「機械龍はAIで動いてるね」
「ああ、だからか」
「そう言われると僕達も動かしてないし」
「ここにいるだけだしな」
「そうして観戦しているだけだしね」
「だったらね」
それならというのだ。
「そう言うしかないね」
「おいら達一切ノータッチだしな」
「そうなるとね」
「うん、じゃあここでね」
「観ていくか」
「わかりましたでね」
二匹も頷いてだった。
「いこうね」
「そうだな、じゃあな」
「観ていようね」
「そうしような」
ライゾウはタロの言葉に頷いた、そうしてだった。
彼等も戦いを観ていった、やがて総攻撃が終わると。
龍は自ら動いた、そのうえで超巨大戦艦に接近しその攻撃もものともせず巻き付いてそうしてであった。
締め上げはじめた、すると。
「これは」
「まずいですね」
「ああ、かなりの威力だ」
艦長は締められる中で副長に応えた。
「このまま締められていくとな」
「艦全体がダメージを受けます」
「圧迫されてな」
「そして最悪です」
副長はさらに話した。
「締め潰されます」
「蛇にそうされるみたいにな」
「ですね、蛇は生きものに巻き付いて」
自分から見てやや大きな獲物に対して行う、小型であるならそのまま丸呑みして食べてしまうがその場合はそうするのだ。
ページ上へ戻る