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レーヴァティン

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第二百四十六話 農業もまたその十一

「幕府、中央の権限をより強くもしてな」
「そしてですね」 
 今度は良太が応えた。
「より強い国にする」
「そうするか、軍もな」
 これもというのだ。
「明治の頃の様な」
「ああした軍にしますか」
「武具もよくしてな」
 今まで以上にというのだ。
「そしてだ」
「より強くしますね」
「銃の質をよくしさらに増やし」
 そうもしてというのだ。
「槍や刀もな」
「より質をよくする」
「鉄だが」
 今はというのだ。
「鋼鉄ではない」
「より上ですか」
「出来ればだが」
 こう前置きして言うのだった。
「術がかかったものか。具足もな」
「術ですか」
「もっと言えばオリハルコンを使ったものだ」
 この世界にある金属の中でも最高のものだ、武具に使えばそれこそどんな高価な武具よりも強力なものとなる。
「あれは錬丹術を極めるとな」
「石からもです」
「造られるな」
「賢者の石かその力を再現したものを使えば」
 紅葉も答えた。
「そしてその賢者の石は」
「西の浮島にある」
 英雄は言い切った。
「あちらにな」
「源三さんがお持ちですね」
「あの石はあらゆるものを使うものの望むものに変えられる」
「そうした力がありましたね」
「だからこそだ」 
 そうした力がある故にというのだ。
「俺達が起きた世界ではだ」
「かつて必死に造ろうとされていましたね」
「詐欺師も出た」 
 その石を生み出したと言う者も出たのだ。
「そして多くの王侯貴族や金持ちが騙された」
「そこは不老不死と同じですね」
「知皇帝然りな」
「錬丹術と」
「そもそも錬金術と根は同じだしな」
「そうでしたね」
「そしてだ」 
 英雄はあらためて話した。
「多くの愚かな話も残っている」
「騙された人達の」
「実際に持っている者はいるがな」
「サン=ジェルマン伯爵のう」
 当季が言ってきた。 
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