レーヴァティン
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第二百四十三話 蝦夷攻めその四
「とてもだ」
「そうだったたいな」
「だからだ」
それでというのだ。
「統一しても政は忙しいが」
「戦はしなくなるたい」
「それでだ」
「そこに余力が出来るとよ」
「そういうことだな」
「元々そういうつもりだったたいね」
「統一を果たせばだ」
それからはとだ、英雄も答えた。
「本格的にだ」
「魔神について調べるつもりだったたいな」
「優先順位を考えてな」
「まずは統一と統治たい」
「その二つを最優先させてだ」
そうしてというのだ。
「ことを進めていた」
「そうだったたいな」
「だからな」
「統一ば果たせば」
「それからはだ」
「そうぜよ、統治はそのまま続けてぜよ」
当季が笑って言ってきた。
「戦の準備やら実行の必要がなくなったからきに」
「それでだ」
「そこに余力が出来よる」
「その余力でだ」
まさにというのだ。
「魔神について調べる」
「そうするのう」
「そしてだ」
「魔神の正体を突き止める」
「軍勢がいればその軍勢までだ」
「調べるのう」
「拠点もな、名前以外はわかっていないが」
それでもというのだ。
「それでだ」
「調べていくのう」
「そうしていく」
「ほなな」
「しかしだ」
ここで英雄はこうも言った。
「それをはじめるのは今ではない」
「蝦夷を掌握してからぜよ」
「その統治も落ち着いてだ」
「それからぜよ」
「今は蝦夷攻め優先だ」
「そうぜよ、やっぱり優先順位は大事ぜよ」
「それを見誤るとな」
政の優先順位をというのだ。
「ことを仕損じることにもなる」
「その通りぜよ」
「だからここはな」
「蝦夷攻めが第一にして」
「ことを進める」
「ではのう」
「蝦夷攻めの準備に入る」
英雄はここで全土に蝦夷攻めの命を発した、すると幕府の領地全体が即座に大規模な戦の準備に入った。
英雄はその中で言った。
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