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レーヴァティン

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第二百四十二話 文献にあるものその十二

「私達は全員三百でしょ」
「ああ、東の浮島の連中はな」
「そのレベルはね」
「それで兵は平均で十三だな」
「それをね」
「二十以上にしたらか」
「かなりよ、だからね」
 久志に自分も同じ考えという顔で話した。
「軍はね」
「これから訓練を増やしてか」
「そこまで強くすることよ」
 平均レベルを二十以上まで上げるというのだ。
「そしてね」
「軍律もだな」
「さらに徹底してね」
 そうしてというのだ。
「叩き込むのも」
「ただ質を上げるだけじゃなくてな」
「そう、そちらもね」
 軍律もというのだ。
「厳しくするのよ」
「今以上にな」
「今も充分厳しいけれど」
「略奪暴行は厳禁でな」
「そして命令違反も乱れも許していないけれど」
 それでもというのだ。
「これまえ以上によ」
「厳しくすることだな」
「軍律が厳しいとね」
 それならばというのだ。
「その分でしょ」
「ああ、命令も徹底出来てな」
「的確に動いてね」
「乱れないしな」
「だからよ」
 今話した様なメリットがあるからだというのだ。
「軍律はね」
「今以上にか」
「厳しくして」
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「そちらも強くしていくか」
「日本軍が何故強かったか」 
 留奈は戦前の自分達の先祖のことも話した、最早伝説的な強さを以て知られる帝国陸海軍のことを。
「それは訓練とよ」
「軍律に依るところが大きかったな」
「装備も色々言われてるけどよかったわ」
「近代兵器の導入にも熱心でな」
「けれど軍律もね」
 今話しているこのことについてはというのだ。
「本当にね」
「滅茶苦茶厳しかったな」
「そのこともあってよ」
「あれだけ強かったな」
「最後の最後まで乱れなかったわ」
「士気も落ちなかったしな」
「終戦間際でもあそこまで規律があったのよ」
 そして本土決戦さえ覚悟していたのだ。
「そうした軍隊であったことは」
「軍律もあったな」
「そうよ」
 こう久志に話した。 
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