八条学園騒動記
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第六百五十一話 サウナの話その三
「そうするわ」
「カトリはサウナ好きだしね」
ジョルジュはこのこと自体の話をした、実際に彼女は湯舟の風呂も好きだがサウナはより好きであるのだ。
「だからだね」
「尚更ね、サウナに入れば」
カトリはジョルジュに笑顔で話した。
「あったまって汗をかいてね」
「身体の中の悪いものも出る」
「そうなるね」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「あったまるから肩凝りや腰痛にもいいのよ」
「そこは湯舟と同じだね」
「その治療にもなるね」
「血行がよくなって筋肉もほぐれるから」
身体が温まることによってというのだ。
「いいのよ、それで汗をかいた後で飲むお酒がね」
「またいい」
「そうだっていうんだね」
「最高だから」
二人に満面の笑顔で話した。
「尚更ね」
「サウナはいいんだね」
「最高だっていうんだね」
「そうよ、しかしね」
「しかし?」
「しかしっていうと」
「いや、サウナってロシアも有名よね」
この国もというのだ。
「あそこウォッカもね」
「ああ、被るね」
「そういえばそうだね」
「実際間違える人いるしね」
「フィンランドとロシアのそのことをね」
「それで間違えられることがね」
どうしてもというのです。
「私としてはね」
「フィンランド人だから」
「どうか」
「そう言うんだね」
「カトリとしては」
「そうなの」
これがというのだ。
「本当にね」
「そういうことあるよね」
ジョンはそれはと答えた。
「どうしても」
「そうなのよね、しかも相手がロシアでしょ」
「滅茶苦茶目立つ国だね」
「あの国は何も言わなくてもね」
国家というより国民性としてそうである、この国の国民性はこの時代でも素朴で無欲であるのだ。もっと言えば親切さも知られている。
「目立つでしょ」
「凄くね」
ジョンも肯定した。
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