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八条学園騒動記

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第六百五十一話 サウナの話その四

「実際に」
「そのせいでね」 
 どうしてもというのだ。
「フィンランドはサウナとウォッカで劣勢なのよ」
「そうなんだ」
「ロシアは連合最大の星系と星の保有数でね」 
 このことで有名でもある。
「しかも人口も多いでしょ」
「連合の中でもね」
「しかも星は大抵が寒冷地」
「それはフィンランドもじゃないの?」
「ロシア以上にね」
 事実そうだというのだ。
「けれど寒さでもね、知名度ではね」
「ロシアに負けてるんだ」
「実感してるわ、あそこは文学も音楽も絵画もあるし」
「芸術もあるから」
「全く、目立ち過ぎでしょ」
「ロシアについては」
「本当にね」
 こう言うのだった。
「だから負けてるって実感があって」
「それをどうにかしたいんだ」
「そう考えてるの、サウナもウォッカも」
 その二つのことでというのだ。
「そしてコラボでもね」
「ロシア以上に有名になりたいんだ」
「そうなの」
 その通りだというのだ。
「私というかフィンランド人としては」
「切実だね」
「そうした願いってね」
「どの国にもあるよね」
「自分達の文化でアピールしたいものがあってね」
「それが他の国にもあってね」
「張り合うってことがね」
 二人もそれはと話した。
「あるよね」
「どの国にもね」
「それでフィンランドにもあって」
「サウナとウォッカがそうなんだね」
「そうなの、ウォッカも柄が違うし」
 ロシアとは、というのだ。
「サウナも違うのよ」
「そうそう、サウナといっても違うよね」
 ジョンもそれはと答えた。
「フィンランドとロシアだと」
「そうなの、フィンランドは高温でね」
「ロシアは少し低くてね」
「多湿な感じなのよ」
「そうだったね」
「それであっちは汗かいたらハシバミで身体叩くのよ」
 カトリはこのことも話した。
「そうするのよ」
「あれは垢を落とす為だったね」
「そうなの、ただ何でも石鹸が普及してからは」
 ボディーソープのその範疇に入る。 
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