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レーヴァティン

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第二百四十話 運河の街でその六

「あれで」
「そこも強みですね」
「奴等のな、寒さと波に育てられて」
 過酷な自然、それにというのだ。
「それで急に来て去る」
「そのうえで集団戦闘も行える」
「だから厄介なんだよ」 
 バイキング、彼等はというのだ。
「これまで結構やられてきた」
「帝国にしても」
「そうだったしな、そして遂にな」
「この浮島を統一する中で」
「最後の仕上げとしてな」
「彼等を降しますね」
「今からな、寒さにもな」
 今感じているそれにもというのだ。
「勝ってな」
「彼等を降しますね」
「ああ、それで風呂にも入るが」
「サウナですね」
「それだよな、ここの風呂は」
「バイキング達も同じです」
「あったまるんだな」
 久志はそのサウナについても述べた。
「そうしてるな」
「彼等もまた」
「それも寒さ対策だな」
「その通りです」
「じゃあ俺も入るな」
 久志は笑って言った。
「そうするな」
「お湯のものもありますが」
「そっちも入るけれどな」
 それでもというのだ。
「サウナにもな」
「入られますか」
「ああ、そうしてな」
「温まられますね」
「身体も奇麗にするな」 
 入浴のこの目的も忘れていなかった。
「そうするな」
「それでは」
「ああ、寒い場所だと特にいいよな」
「お風呂はですね」
「サウナもな、寒い場所から入って」
 外からというのだ。
「そうしてな」
「汗を流される」
「その汗の出方もいいよな」 
 久志は笑ってこうも言った、言いつつ羊の骨付き肉を香辛料を利かして焼いたものを冷めないうちに食べている。
「徐々に出て来てそれが玉みたいになって」
「そうしてですね」
「それが滝みたいになって身体中汗だくになるのがな」
「よいですね」
「サウナはな、それでそこまで汗をかいて温まって」
 そうしてというのだ。 
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