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レーヴァティン

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第二百三十四話 手を出さないものその四

「八百万と言われる位な」
「多いですね」
「しかしだ」
 それでもというのだ。
「無敵の神はだ」
「いないですね」
「心当たりがない」
 どうにもというのだ。
「少なくとも俺はな」
「私もです」
 良太も言った。
「言われてみますと」
「そうだな」
「そして仏教でも」
「無敵の仏もな」
「いないです」
「そうだ、日本の宗教でも天理教は神の力が強いが」
 この世界にも存在している宗教である、その中心は日本の大和にあることは起きた世界と同じである。
「あの魔神はそうした存在か」
「唯一神とされる様な」
「聞き調べる限りではな」
「確かに力は強大ですが」
「しかしだ」
 それでもというのだ。
「多くの神の中のな」
「一柱の様ですね」
「邪神や魔神と言われる様なな」
 そうしたというのだ。
「その神々の中の一柱だ」
「その程度ですね」
「そうだ、唯一神の様な存在でないと」
 神といってもというのだ。
「無敵でない筈だ」
「そうですね」
「だったら倒せない筈がないね」
 桜子は笑って話した。
「それなら」
「そうだ、力を強めてだ」
「その力を結集させて」
「そして戦えばな」
「勝てるね」
「その様にする」
 英雄は桜子に強い声で答えた。
「必ずな、海の魔神のことも調べな」
「そうして」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「魔神のことがわかるとな」
「その強くなった力で」
「敵の弱点を衝いてだ」
「倒すね」
「そうする、何度も言うが無敵の存在なぞだ」
「宗教によるけれど」
「存在しない」 
 そうなるというのだ。
「ましてや唯一神でないならな」
「倒せるね」
「そうなる、その倒す力を得るのが今だ」
 まさにというのだ。
「だから奥羽もな」
「治めていくね」
「そうしていってだ」
 そのうえでというのだ。
「豊かにする」
「豊かさは力ね」
「まさにな、清貧は個人としてはいいが」 
 それでもというのだ。
「国として貧しいことはな」
「よくないね」
「そうだ」
 こう言うのだった。 
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