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レーヴァティン

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第二百三十一話 平泉からその二

「そして避雷針をもうけてな」
「火事に強くし」
「そして雷にもそうしますね」
「そうして多少の災害があろうとも」
「難を避けられる様にしますね」
「そうする、木は火に弱い」
 雷にもだ、雷でも燃えるからだ。
「しかしな」
「コンクリート、石ならですね」
「火に強いです」
「そして雷にも」
「だからコンクリートにして」
「避雷針ももうけますね」
「そうする」
 こう言うのだった。
「ではいいな」
「わかりました」
「では天守閣はそうしていきましょう」
「そのうえで再建しましょう」
「強い天守閣にしましょう」
「火にも雷にも強い」
「そうしたものに」
「それに地震にもだ」
 こちらの災害にもというのだ。
「コンクリートの方が強いな」
「はい、確かに」
「木の柱よりもです」
「石の柱の方が強いです」
「だからですね」
「地震のことを考えてもですね」
「コンクリートだ、全ての建物をそう出来ずとも」
 コンクリートのものにというのだ。
「大事なものがそう出来るならな」
「有り難いですね」
「それだけで全く違いますね」
「だからですね」
「その様にしますね」
「そうする、では天守閣はコンクリートだ」
 それで造ると言ってだった。
 英雄は実際に天守閣は木造ではなくコンクリート製のものにさせることにした、そうして建築を進めさせ。 
 そのうえで作業も観るが。
「誰もがよく働いているな」
「はい、元気よく」
「皆働いてくれています」
「そうしてくれています」
「褒美を弾みだ」
 英雄は幕臣達に話した。
「そしてだ」
「休みはしっかり取らせ」
「食うものは滋養のいいものをたらふくとする」
「そうすればですね」
「皆しかと働きますね」
「それもだ」
 英雄はさらに話した。
「その褒美もな」
「それもですね」
「よく働いた者にはより弾む」
「そうすればですね」
「皆頑張る」
「尚更ですね」
「人にどうやる気を出させるかだ」
 このことがというのだ。
「大事だ」
「それ次第で、ですね」
「仕事も変わりますね」
「褒美を弾み休みを取らせよいものを食わせて」
「そうもすれば」
「人には欲がある」
 英雄はこうも言った。
「欲はよい場合もある、その欲を刺激してだ」
「働かせますね」
「それも的確に」
「それはこうした時ですね」
「こうした時こそですね」
「するものだ、そしてだ」 
 英雄はさらに話した。 
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