レーヴァティン
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第二百二十九話 姿を隠しその二
「それにどうするか」
「それもまた大事ですね」
「手当てや看病を怠ればです」
「やはり戦は出来ませぬ」
「倒れる者が多ければ」
「そうだ、だからだ」
それ故にというのだ。
「包帯や薬もな」
「多く用意し」
「そうしてですね」
「進む軍勢に送っていますね」
「そうしていますね」
「そうしている、医者もだ」
こちらもというのだ。
「多くの連れて来てな」
「はい、手当てや看病にあたらせています」
「それを行う兵も多くいます」
「そしてそうした時に働いてもらっています」
「それが役に立っています」
「だからだ」
それでというのだ。
「ここまで備えているからな」
「幕府は強いですね」
「大軍にいつもたらふく飯を食わせて」
「武具も整っており」
「また傷や病にも強い」
「そうなっていますね」
「そういうことだ、全て仕組みだ」
まさにというのだ。
「後はその仕組みをよく動かす」
「それをされるのが上様ですね」
「今の上様のお働きですね」
「左様ですね」
「それが出来てこそ幕府をそして天下を治める公方だ」
即ち将軍だというのだ。
「その公方の働きをしていくぞ」
「わかりました」
「それではです」
「これよりですね」
「全軍が困らない様にして」
「戦わせますね」
「勿論綿を入れた服もあるしだ」
寒さを凌ぐそれもというのだ。
「藁沓、それにだ」
「蓑ですね」
「そうしたものもですね」
「常に送り」
「そうしてですね」
「寒さも凌いでだ」
そのうえでというのだ。
「戦える様にしていくぞ」
「承知しております」
「ではその様に進めていきましょう」
「そしてです」
「戦に勝つ様にしましょう」
「その様にしましょう」
「そうする、陸からだけでなくだ」
それにというのだ。
「さらにな」
「港ですね」
「水も使いますね」
「そちらも」
「水運の方も」
「そうしていく、使えるものは全て使ってだ」
そのうえでというのだ。
「戦を進める、そして城もな」
「再建ですね」
「それにかかりますね」
「引き続き」
「そちらも」
「そちらも多くの人を用いてだ」
そしてというのだ。
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