レーヴァティン
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第二百二十一話 道を調べたうえでその九
「それでゲリラ戦術もや」
「そうしていけばいいな」
「そして少しずつでもな」
「確実にだな」
「ゲリラを探して見付けていって」
そしてというのだ。
「倒して降してな」
「進むか」
「まずは山脈を突破するで」
こう言ってだった。
帝国軍は美奈代の提案に従いそのうえでゲリラを陸からも探しだし攻めることにした、そうして彼等を見付けるとすぐに隠れている場所に兵を送り。
そして彼等を倒すか降すかしていった、すると。
留奈は久志にこう言った。
「捕虜にして尋問したらね」
「敵の居場所に数もな」
「わかってきたわね」
「ああ、いいことだな」
「そうね」
「それとな」
久志は自分から話した。
「捕虜にはやっぱりな」
「拷問なんかしなくてもね」
「金やものを出してな」
「買収したりね」
「そうしたりな」
「あとはね」
留奈はさらに言った。
「飲ませてね」
「前後不覚にしてな」
「それで聞いたら」
「喋るわね」
「酔わせると聞くな」
「そうよね」
「どんどん飲ませて聞くとな」
そうすればとだ、久志は言った。
「拷問なんかよりもな」
「拷問してもね」
「言わない奴は言わないからな」
「あれは実はね」
「これまでよく使われてきたけどな」
人類の歴史においてだ、特に魔女狩りでは徹底した残虐な拷問によって自白させてきた。ただしその自白は全て嘘だった。何故なら魔女が実在するなら魔女狩りを行う異端審問官達が言うだけの力を持っていたなら最初から捕まる筈がないからだ。
「けれどな」
「実はね」
「痛めつけるだけでな」
「情報は得られないわね」
「見せしめとかサディズムでやるならな」
その拷問をというのだ。
「本当にな」
「ないわね」
「ああ」
実際にというのだ。
「少なくとも俺はな」
「私達もよ」
まさにというのだ。
「しないわ」
「そうだよな」
「それで拷問よりもね」
「実際にな」
「もので誘うか」
「酔わせてな」
そしてというのだ。
「言わせることだな」
「そうすればね」
「情報が得られるな」
「そうね、麻薬や自白剤を使っても」
「吐くらしいけれどな」
「酒もね」
こちらもというのだ。
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