とある愚者の転生記
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麻帆良学園初等部編
第十六話 はじめまして、近衛木乃香言います
小学4年生への進級と同時に俺は麻帆良学園初等部へと転校した。
父は、宇宙用マルチフォーム・スーツの開発が佳境のため、海鳴に残った。
母も父とともに海鳴に残った。
では、一人暮らしかというとそうではない。
なのはちゃんとアリサとすずかと一緒だ。何故か3人とも一緒に転校することになった。まぁ、ジュエル・シード事件のほとぼりが冷めるまで、というか、「時空管理局」に関わらないという意志を見せるために敢えて「関東魔法協会」のお膝元で過ごすことにしたらしい。すぐに転校しなかったのは、大人曰く「駆け引き」なんだそうだ。
ボクコドモダカラワカンナーイ。
これに、頼人とはやてを加えて5人。プラス保護責任者として、鮫島さんとファリンさんが付いてきてくれた。
もちろんリニスも一緒だ。
1階3部屋の2階建2LDKアパートをバニングス家が建て、2階の3部屋を、はやてとなのはちゃん、アリサとすずか、ファリンさんとリニスで使い、1階の3部屋の内2部屋を頼人と俺、鮫島さんで使うことになった。なお、食事やみんながそろうのは1階の空き部屋のリビングとなっている。
このアパートは俺達が使わなくなったら普通に賃貸で貸し出すらしい。
セキュリティもこれでもかと月村印の設備も加えて設備投資してある。
なんとも剛毅な振る舞いです。
けして、親馬鹿とか言ってはいけません。ゲフンゲフン。
アリサやすずか、なのはちゃんは親元を離れて仲の良い子と暮らすことになり、今のところ少々興奮している。
麻帆良学園初等部は私立の小学校で、1学年2クラスで、2年毎にクラス替えを行うので、俺の転校する4年1組は3年1組からの持ち上がりだ。はやてが去年の転校時は足が不自由だったので、頼人とはやては4年2組で、別クラスだ。そしてそちらに今日からアリサとすずかが加わる。
4年1組は、俺となのはちゃんともう一人………。
「はじめまして、近衛木乃香言います。皆さん、よろしうなぁ」
近衛木乃香さんが同じ日に転校してきました………。
ちなみにその日決まったクラス委員長は雪広あやかさんで、彼女と毎回ぎゃぁぎゃぁ騒ぐのが神楽坂明日菜さんでした。
………鉄面皮時代のクールな明日菜さんは見れないらしい。
俺? 図書館島に興味があったんで図書委員になりましたよ!
相方は、本屋ちゃんこと宮崎のどかさんで、2組の図書委員はすずかだったよ!!
4月も半ばになると新生活にも慣れ、クラスにもうち解けてくる。
意外だったのはなのはちゃんで、はやてら3人とクラスが別れ、人見知りするかと思っていたらすんなりクラスにとけ込んでいる。
というか、意外や意外、神楽坂さんといいんちょの漫才?に近衛さんと一緒にツッコミを入れている。まぁ、話している内にボケになるのはご愛敬か。
毎日楽しそうだ。
4年2組の方には四葉五月さん、葉加瀬聡美さん、長谷川千雨さんがいて、はやての料理関係、すずかの発明関係、アリサのおせっかい(長谷川千雨さんが1人でいるのがほっとけないらしい)などでそれぞれ仲良くなったらしい。
当初、頼人とは「ネギま!」にはなるべく関わらないようにしよう、とか話していた気もするがなんか無理め………。
俺達2人が関わらなくてもなのはちゃん達が関わって、なし崩し的に関わっていく気がするな………。
朝は、食事の前にランニングをするようにしている。基本6時にアパート前に集合して走りに出るが、念を使える俺、リニス、すずか、アリサと念を使えない頼人、はやて、なのはちゃんはペースやトレーニング内容が違うので別ルートを走っている。
念を使える組は、走りながらオーラで数字を現したり、それを「凝」で見たり、数字を「隠」で隠したりとか色々やっているのだ。
たまに新聞配達を終えた帰りの神楽坂さんと会ったり、ごくごくたまにそれに付いてきてローラーブレードで滑っている近衛さんと会ったりして、挨拶を交わしたりしている。
ちなみに、誰も運動部に入っていないので、「運動部に入ってもないのになんでそんなに走ってるの(んや)?」とか聞かれたが、「実は古流(剣術)を習っている」と答えておいた。
嘘じゃないよ。
魔法関係が士郎さんにバレた時、なし崩し的にオーラ(念)が使えることもバレて、なおかつ、俺のデバイスのスサノオにカタナフォームがある(日本刀は男の浪漫です)のもバレたので、御神流を半年という短い間だが叩き込まれた。
この時、素振りという身体「操作」を最適なフォームで行うことを念の操作系の修行に加えてやっていたら、覚えが良い(念で操作しているのでフォームが崩れない)と勘違いされ、より一層御神流の修行がきつくなった。
血縁者ではないので、奥義は指導してもらえなかったが、乱取りしているうちに何度か使われた技もあり、ぶっちゃけ体で覚えたものもある。まぁまだ実戦で使うにはほど遠いが。
アリサやすずかには万能執事の鮫島さんが合気道っぽい技を教えている。
鮫島さんは護身術程度と考えているようだが、念とか魔法とか併用すると確実にその程度では済まない………。
まさに戦うお嬢様ズである。
ちなみにアリサは(バーニング的に)魔導師的には魔力変換資質「炎熱」のレアスキルを持ち、念能力者としては変化系で「オーラを炎に変化する」能力が開花した。炎をどう使うかを悩んでいたので「烈火の炎 全33巻」を渡しておいた。かなり熱心に読んでいたので結果が楽しみだ。
すずかは具現化系だった。夜の一族の副作用を抑える能力を欲しがっており、特質系か操作系を望んでいたので、当初かなりがっかりしていた。俺も相談されて一緒に悩んだが、結局「ドラゴンボール全42巻」を渡しておいた。どんな能力になるか楽しみだ。
リニスは、魔導師的には魔力変換資質「電気」のレアスキルを持ち、念能力者としては変化系で「オーラを電気に変化する」能力を持っている。さらに俺の能力「四次元ポケット」と共有する念空間を持つ「スペアポケット」という俺と類似の能力を完成させている。この上、系統的にキルアの念能力やネギ君の技なんかをリスペクトしちゃいそうだ。マジぱない使い魔です。
なのはちゃんや頼人は魔力ランクAAA、はやては魔力ランクSなのを考えると俺だけ特質系という以外平凡ッポイな………。
「のび太~。言いにくいが水が減るのは強化系だぜ………」
「な、なんだって~~~」
ホントか、頼人?
そうか………。
俺、強化系だったんだな………。
後書き
なのはを一緒に来させるかは悩みました。
一人残って、孤独のあまり魔法にすがって管理局入り、とかも考えましたが、可哀想すぎてやめました。
転校だけでは話しが短かったので、少しアリサ達の能力にも触れました。
ご都合主義だらけですがご勘弁を。
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