レーヴァティン
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第二百九話 ルールへその八
「だったら容赦するな」
「相手は武器を持っている」
「戦う者だからですね」
「我々もですね」
「容赦なくですね」
「攻めてな」
そうしてというのだ。
「倒していくだけだ、あと城壁の方にも兵を向けてな」
「城壁も占領していきますね」
「そしてその近くの大砲や塔等を占領し」
「門を開きますね」
「そうしていくな、突破口は一つよりも二つだ」
多い方がいいというのだ。
「だからな」
「そちらも攻めますね」
「兵舎だけでなく」
「壁の方もですね」
「そうしていくな」
久志は指示を出してだ、要塞の中の兵舎を焼き火と煙にたまりかねて出て来た敵兵達をだった。
攻めて倒し兵舎のあった場所を廃墟にし。
城壁の方も攻めて占拠し敵の大砲や塔も奪い門も開けて軍をそこからも入れ。
要塞を攻めていった、要塞は夜までには全て占領したが廃墟となり敵の死傷者も多かった。それでだった。
久志は夜に食事の時に共に食べる将帥達に苦い顔で言った。
「占領は今日で終わったけれどな」
「それでもですね」
「敵の死傷者が多く」
「また要塞も廃墟になりました」
「敵兵をこっちに加えるにしてもな」
帝国軍にもとだ、シチューの中のジャガイモを食べつつ言った。
「それでもな」
「死傷者は一万五千以上です」
「その全てを復活させ回復させるとなりますと」
「やはり時間がかかります」
「どうしても」
「よく戦ったからな、あいつ等」
要塞にいる騎士団の者達はというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「敵の死傷者も多いですね」
「それもかなり」
「半数以上がそうなりましたから」
要塞を守っていた者達のうちのというのだ。
「彼等の復活と治療には時間がかかります」
「そして要塞の修繕も」
「そちらもですね」
「要塞内部の三割を完全に破壊してです」
「三割が破損していると思われるので」
「大変だな、けれどそうしたことをする部隊を残して」
そしてとだ、久志は今度はシチューの中のソーセージを食べつつ言った。シチューの中でじっくりと煮られたそれは実に美味い。シチューの中には切られた玉葱やキャベツも入っている。
「そうしてな」
「主力はですね」
「このまま進みますね」
「そうしてルールに向かい」
「ハンブルグもですね」
「抑えるな、騎士団の主力は王国軍や連合王国軍と合流するまでに叩きたいが」
それでもと言うのだった。
「まずはな」
「ルールやハンブルグですね」
「そうした地域を占領しますね」
「それからですね」
「南西部の占領も順調だしな」
このこともあってというのだ。
「まずはな」
「騎士団領の民と領土の掌握ですね」
「そこからですね」
「それを行ってですね」
「そうしてですね」
「騎士団の領土自体を帝国に組み込んでいくな」
今度はハム、分厚く切って焼かれたそれを食べつつ述べた。フォークに刺してかぶりつくその姿は豪快なものだ。
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