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レーヴァティン

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第二百九話 ルールへその七

 食事を摂った、そうして。
 使者の返事を待った、使者は難しい顔で久志に述べた。
「騎士に恥じない戦をと」
「そうか、じゃあな」 
 久志は使者にそれならと応えた。
「こっちもな」
「戦われますね」
「ああ」
 こう使者に述べた。
「じゃあ今からな」
「壊した城壁の部分にさらに兵を送り」
「そしてですね」
「そこから雪崩れ込み」
「中を壊して攻め取っていきますね」
「特に城壁の方の守りをな」
 それをというのだ、将帥に対して答えた。
「壊してな」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「城壁も内から壊し」
「そうしてですね」
「軍勢が入られる場所をさらに広くしてな」
 そのうえでというのだ。
「より軍勢を入れるな」
「わかりました」
「それでは攻めていきましょう」
「これより」
「そして要塞を攻め落としましょう」
 将帥達も応えてだった。
 帝国軍は昨夜築いた橋頭保から要塞の中に入っていった、その時多くの大砲や攻城兵器も持って来ていた。
 それに術者達もいた、久志は自ら要塞の中に入って告げた。
「建物を一つ一つ攻め落とすかな」
「壊しますね」
「ではまずはですね」
「目の前の兵舎を」
「兵舎には大勢の敵が隠れてるな」
 見れば気配をかなり感じる、久志は立ち並ぶ兵舎を観つつ言った。
「ここは下手に攻めると損害が大きいからな」
「ではですか」
「ここは壊しますか」
「中にいる敵兵達ごと」
「ああ、迂闊に外から攻めると撃たれる」
 兵舎の窓からというのだ。
「どうせ弓や鉄砲も用意してるしな」
「間違いないですね」
「そして中に入ればですね」
「物陰から次々と奇襲を仕掛けてきますね」
「そうしてきますね」
「地の利はあっちにあるんだ」
 騎士団側にというのだ。
「特に建物の中はな」
「いつも暮らしていたり詰めている場所です」
「まさに奴等の家です」
「そうした場所に迂闊に入れば」
「言うまでもないですね」
「だからな」
 それでというのだ。
「兵舎はな」
「壊しますか」
「中に入らずに」
「そうしていきますか」
「中に入ることもその間を進むこともしない」
 そのどちらもというのだ。
「ここは焼くぞ」
「わかりました、ではです」
「火矢や火の術を放ちましょう」
「兵舎は木造ですしよく燃えますね」
「それで火と煙で出て来た敵兵をな」
 その彼等をというのだ。
「倒すな」
「そうしてこの場所を敵から奪いますね」
「そしてそこからですね」
「さらに先に進みますね」
「ここには戦う奴しかいないんだ」
 久志はここでもこのことを話した。 
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