| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

DQ3 そして現実へ…~もう一人の転生者(別視点)

作者:あちゃ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

鍵を求めて東へ西へ

お父様1人の大活躍 (?)で、3つの岩を3つのスイッチの上に乗せ作動させる事が出来、更に奥へと続く隠し通路を出現させた。
私は奥に何があるのか分かっているのだが、最後の鍵があると思っている皆様方は、ワクワクしながら進んで行く。

「あれぇ?これが『最後の鍵』?壺じゃないのこれ!?」
お父様は置いてある壺を手に取り、中を覗き壺を振る。
「中にも鍵は入ってないよ」
「どういう事ですかねぇ…?」
ふぅ…さてさて、どうやって最後の鍵まで導こうかしら…
………確かあの壺って、元は『スー』って言う村の物だったわよね!

「お父様…エジンベアの王様に聞いてみましょう!この国に有る物なんですから、何か知っているかもしれませんですわ」
ってか、無理矢理城に入って、勝手に家捜しして、断りもなく物を持って行くのって拙くね?
常識的に言って、一度は王様に謁見しておかないとヤバくね?




私達は『スー』と言う村を目指し入り組んだ河を上流へと船で進んでいる。
エジンベアの王様は思っていたより気さくな人で、お父様の非礼な態度に気分を害すことなく、『乾きの壺』の元の持ち主の情報をくれました。
尤も、王様曰く「ふぉふぉふぉ…礼儀を知らぬ田舎者よ…」と笑ってたので、此方の事を見下してるだけかもしれませんけど…

船の事はモニカ様達に任せてあるので、私達が気にする必要は無いのですが、彼女等に任せられない事も起こります。
その1つが戦闘です。
またもや3匹の『テンタクルス』に襲われた私!
前回、このイカの所為でお父様に嫌味を言われたので、今日こそはあのアホを見返してやりますよ!
思わず身体が反応したお兄様を手で制し、アルル様がが『ライデイン』を唱えイカを1匹仕留めました!
次いでマイダーリンが『ベギラマ』で残り2匹に大ダメージを与えると、私の『イオ』でとどめを刺します。


どうですか!
やっぱり私は天才です!
この短期間で『イオ』を憶えたんですから。
ウルフちゃんが優しく教えてくれるから、とっても分かりやすかったわ!
あのアホも、私の才能に平伏す事でしょう…
と、思ったのですが!
「「「な!?」」」
お父様は、お母様とイチャ付くのに忙しくて、私の大活躍を見てなかった様なのです!
マジムカつく!
くっそー!!!
ぜって~認めさせてやる!
イオ系以外の魔法も、コンプリートしてやるんだからね!



何故かエジンベアより心が安らぐ村『スー』…
もう認めます…私、田舎者で良いです。
それでもスーの村民から見たら私達は都会人らしく、皆が興味津々で近付いてくる。
そんな超(スーパー)田舎者に囲まれたアルル様が、乾きの壺を掲げ質問する。
「あ、あの!『最後の鍵』についてご存じの方は居ますか!?もしくは、この『乾きの壺』の事でも良いです!」
まぁ…勝手に聞き込みをして、有力と思われる情報を入手してもらおう…
アルル様達とは別行動を取り、私は村内を探索する。
私はこの村でやりたい事があるのだ!


「私は喋る馬エド。お嬢さん何かご用ですか?」
私の目の前には白くキレイな馬が居る…
そして私に向け話しかけてるではないですか!
これよこれ!この子に会いたかったのよ!
馬が喋るのよ!

「こんにちは。私はマリー!どうしてアナタは喋れるの?」
「こんにちはマリー…どうして喋れるのかは私にも分かりません…」
う~ん…ご都合主義の産物かしら?
「私からも質問です。何故、アナタは私を見ても驚かないのですか?…初めて私を見た人は、大抵が驚くのですが…?」
ゲームでやって知っていたからです!とは言えません…なんて言いましょうか?

「目を見れば分かります…アナタは悪い子ではありません。だから驚く必要はないのですよ」
アニメとかで神秘的な少女が言いそうな事を言って、その場をはぐらかす。
「ふむ…私を評価してくれるのは嬉しいですが、アナタは嘘つきの様だ。分かりました、お答えしたくないのならもう聞きません。でも一言だけ言っておきます。偽りは何れ暴かれます…気を付けて」
何、この馬!?
馬のクセに私に説教したわ!!

ムカつく…不愉快ね!
私は踵を返しその場から離れようとした…
すると目の前に、私にとってもう一人の不愉快が立っており、私の事を見ていた様だ。
「お、お父様…何時から其処に?」
「ずっと居たよ…お前がみんなから勝手に離れていってしまったから…心配になってね」
クソ…やっぱりムカつく!
「む、娘を尾行するなんて、悪趣味ですわ!」
私は逃げる様にその場から走り出し、ウルフ様の元へと向かった…私の心の安らぎは、可愛いウルフちゃんだけよ…


皆さんの元に戻ると、丁度情報を仕入れたところらしく、酋長の家から出てきたところだった。
するとお兄様が辺りを見渡し、誰かを懸命に探している様子だ。
「マリー…父さんを見なかったかい?」
ちっ!
どいつもこいつも、あの不愉快親父の事を気にしやがって!
「さぁ…知りませんわ!」
勝手に探せよ!
私はウルフちゃんを見つけると近付き、彼の手を握る。


暫くして、お兄様とアルル様に連行される形で戻ってきたお父様…
アルル様曰く「村の女の子をナンパしてたのよ!」と…
落ち着きのない親父だ。
あの後直ぐに、女の子をナンパするなんて…
でもアルル様も分かってない!
そんな事をワザワザ報告する事無いのに…
「もう!私が居るでしょ!」
そう…そんな事をお母様が聞きつけたら、『私が誰より1番だっちゃ』的に、お父様とラブラブし始めるのに…

案の定船に戻った途端、船室へと引き籠もりパコパコ始める我が両親。
船内外に声が響き渡っている。
うむ…これを利用しない手はないな…
「ラブラブで羨ましいですぅ」
そう言ってウルフちゃんに抱き付く私。
良いのよウルフちゃん!
私は何時でも大丈夫!
押し倒されても受け入れてア・ゲ・ル!



 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧