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レーヴァティン

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第二百四話 口の形の違いその一

                第二百四話  口の形の違い
 久志は地図の中の騎士団領を見た、そしてだった。
 その国がそれぞれの騎士団の領土に分かれているのを見て言った。
「本当にこの国はばらばらだな」
「一言で言えばでござるな」
「ああ」 
 こう進太に答えた。
「一応一つの国でもな」
「それぞれの騎士団が国でござる」
「そうだよな」
「そしてでござる」
 進太はさらに言った。
「国でござるから」
「それぞれの国で国益があるな」
「国益はその国それぞれでござる」
「そうした国をまとめようと思ったらな」
 どうすべきかとだ、久志は言った。
「やっぱりな」
「強力な国家元首が必要でござる」
「リーダーシップだな」
「それを持った」
「そうだよな、そして今の団長はな」
「最も強い騎士団の団長もしていてでござる」
「リーダーシップもあってな」
 そしてというのだ。
「国もな」
「まとめているでござる」
「そうだよな、けれどな」
「各国ごとで、でござる」
「国益があるな」
「それは事実でござる」
 紛れもなくというのだ。
「そしてそれがでござるな」
「狙い目だな、俺としてはな」
「別にどの騎士団ともでござるな」
「ああ、俺はこの浮島を統一してな」
 久志は自分の考えも話した。
「浮島全体の力も使ってだよ」
「海の魔神を倒して」
「世界を救いたいんであってな」
「別にどの騎士団を潰すなりは考えていないでござるな」
「ああ、それに国益だってな」
 それもというのだ。
「保証するしな」
「帝国の中で」
「出来るだけな」
「となるとでござる」
「ああ、まずは騎士団の中でか」
「帝国と縁があり」
 そしてとだ、進太はさらに話した。
「国益もでござる」
「それぞれってことだな」
「だからこそ」
「帝国に近い騎士団からか」
「使者を送るなりして」
「こっちに組み込むか」
「そうしていくことでござるよ」
「それだとな」 
 久志は地図を見つつ話した。
「ウィーンの近く、そして国境のアルプスに近くてな」
「帝国と商業等で結びついている騎士団をでござる」
「まず優先的にな」
「組み込んでいくでござる」
「そうするか」
 久志は確かな声で言った。
「街にしてもな」
「そうするでござる」
「あと騎士団は教会も強いな」
 その勢力もというのだ。
「キリスト教の」
「それと北欧の神々の信仰も強いです」
 順一はその宗教の話をした。
「ギリシア系はその次です」
「三つの宗教が混在しているのは他の国でも同じでもな」
「この二つの宗教がです」
「騎士団で強いな」
「そうです、そしてやはり」
「キリスト教か」
「教会に忠実な騎士団も多いです」
「それは大きいな」
 久志はその目の光を強くさせて述べた。 
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