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レーヴァティン

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第二百四話 口の形の違いその二

「教会はこの浮島では中心はローマでな」
「そのローマです」
「俺達は拠点にしているしな」
「ですから宗教でも話をしていきますと」
「こっちにつく騎士団は多いな」
「そして民衆の支持も」
 これもというのだ。
「かなりです」
「得られるな」
「はい、ですから」
「教会とも話をするか」
「そうしていきましょう」
「それならですね」
 夕子は久志におずおずとした声で言ってきた。
「ここは」
「ああ、頼めるか」
「私は枢機卿ですから」
「完全に教会の人間だからな」
「騎士団の教会の聖職者の方々にです」
「話をしてくれるか」
「帝国に加わる様に」
 まさにその様にというのだ。
「お話します」
「頼むな」
「はい、そして」
「騎士団を戦をしなくてな」
「徐々にです」
「帝国に入れていくか」
「騎士団はこの浮島随一の軍事力を持っていました」 
 順一はこうも言った。
「帝国が今の様になるまでは」
「多くの騎兵にな」
「そして鉄砲も多く」
「他の武器の質も多くてな」
「術を使う者も多く」 
 こちらも充実していてというのだ。
「そしてな」
「軍の規模もかなりです」
「だからだな」
「彼等を加えますと」
 その軍事力をだ。
「大きいです、しかも北西部は産業や商業が栄えています」
「経済力も魅力だな」
「農業もジャガイモがあるので」
「いけるな」
「寒冷な土地柄ですが」
 それでもというのだ。
「良質のワインも産するので」
「是非か」
「まずはこの国をです」
「手に入れるべきか」
「そう考えます」
「よし、まずは騎士団だ」
 久志は王国に向ける駒を最低限にした、そして。
 騎士団の方に回しそうして言った。
「相手が攻めて来てもいい様にな」
「備えをして」
「そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「徐々にな」
「摂り込んでいきますね」
「ライン川から西はな」
 即ち騎士団領はというのだ、騎士団はこの川を境として王国と接しそして争ってきたのだ。だから久志もこう言ったのだ。
「絶対にな」
「掌握しますね」
「ああ、ここでな」
「では王国は」
「その後だ」
 騎士団の後だというのだ。 
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