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猫のきおく

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シーン2

 毎朝、皆が出て行って、最後に俺はお母さんに家から閉め出される。最初に帰って来るのはいつも かける だ。あんまり仲良くない。相変わらず抱き方が乱暴だ。

 あの日は帰ってきて、玄関から魚の骨をポンと投げただけで、家には入れてくれなかった。ブロック塀の上に持っていってコリコリやりながらも、電柱のカラス(黒カラと名付けた)の視線を感じていた。その時、玄関先から「プチっプチ」って呼ぶ声。いつのまに帰ってきたんだろう。ブロック塀からは一生懸命に自転車をこいで帰って来る姿が見えるはずなのに。すずりチャンだ。恩人だし、一番信頼している人だもの。途中だけど骨をそのままにして、玄関に飛んで行ったょ。それ以来かな、何となく黒カラとの間に連携ができた気がするのは・・・
 
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