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レーヴァティン

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第二百一話 関東から戻りその十一

「この浮島にも」
「そのハブが最近特に多くてな」
「困っているっちゃな」
「毒は解毒の術や毒消しの道具で助かるが」
「やっぱり多いとっちゃ」
「民が困る、だからだ」
 英雄はさらに言った。
「琉球のハブを退治することを進める」
「そうするっちゃな」
「ハブを捕まえ」
 そしてというのだ。
「食っていく」
「食うっちゃか」
「獣害はこれがいい」
 捕えそして食うことがというのだ。
「蛇も蛇で美味い」
「骨が多いっちゃが」
 これはその身体の構造故だ、細長い体であるのでどうしても骨特に小骨が多いのが蛇の特徴である。
「それでも肉自体はっちゃ」
「爬虫類でな」
「鶏肉に似た味っちゃ」
「それで美味い、しかもだ」
 英雄はさらに言った。
「漢方薬になる」
「それもいいっちゃな」
「蛇を捕まえる道具を多く用い」
 そうしてというのだ。
「そうしていく、また蛇の天敵の軍勢の魔物や獣達もな」
「使うっちゃな」
「そうしていってだ」
「捕まえて」
「食っていきな」
「薬にするっちゃな」
「そうすればいい、そうして民の不安を除く」
 琉球の彼等のそれをというのだ。
「今からな」
「時間がかかりそうっちゃな」
「そうだな、だが確実にだ」
「減らしていくっちゃな」
「そして減らしても無駄に命を奪うことはしない」
 英雄はこうも言った。
「俺達に迷惑をかけてもだ」
「命は命っちゃな」
「無駄にしていいものはない」
「その通りっちゃな」
「凶悪犯の人権なぞ知ったことはではないが」
 この点は英雄も仲間達もはっきりとしている、他者の人権を害する輩の人権なぞ考慮に値しないということだ。
「しかしだ」
「命は命っちゃ」
「死罪にする輩共も琉球に送り」
「危険な役目につけるっちゃな」
「逃げればその時点で八つ裂きだ」
 ただ殺すのではなくだ。
「そうする、だがハブもな」
「命っちゃよ」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「ただ殺すだけでなく」
「食べたりしてっちゃな」
「その命を大事に使わせてもらう」
「そういうことっちゃな」
「退治、駆除とも言うな」
 英雄はこうも表現した。
「害獣はな」
「いい表現じゃないっちゃな」
「駆除と言うとな」
「どうしてもっちゃ」
 愛実も憮然として返した。
「そうなるっちゃ」
「そうだな、だが」
「あえて使ったっちゃな」
「その駆除をするにもだ」
「命あるものっちゃ」
「それに対してそうするからな」 
 それでというのだ。 
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