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ドリトル先生の野球

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第七幕その八

「北朝鮮のそれみたいだよ」
「将軍様へのそれですか」
「僕も見て驚いたよ」
「その賛美があまりにも酷いので」
「日本語で記事を書いているけれど」
 それでもというのです。
「これは北朝鮮の機関紙なのかってね」
「そこまで酷いんですね」
「サンケイスポーツも夕刊フジもね」 
 どちらもというのです。
「日本は他にも日刊ゲンダイなんていう酷いタブロイド紙もあるけれど」
「ネットで物凄く評判が悪いですね」
「この二つもね」
「タブロイド紙でもですね」
「タブロイド紙自体はいいんだ」
 そうした新聞が存在することはというのです。
「猥雑というか楽しい新聞紙があってもね」
「それでもですね」
「そこには人間の品格が必要だと思うよ」
「人間の、ですか」
「そう、それでね」
 だからだというのです。
「そうした日本のタブロイド紙にはね」
「人間の品格すらないですか」
「イギリスにもサンとかあるけれど」
「サンもかなり」
「そのサンも比べものにならない位だよ」
「そこまで酷いですか」
「うん、もう日刊ゲンダイも含めてね」
 こちらもというのです。
「サンケイスポーツも夕刊フジもね」
「あまりにも酷いですか」
「5ちゃんねるでたまにおかしな人達ばかり集まったヘドロがさらに腐った様なスレッドもあるけれど」
「ああした感じですか」
「どっちも巨人やあのチームのオーナーには媚び諂うけれど」
 それでもというのです。
「他のチーム、特にパリーグにはぞんざいだしね」
「どうでもいいんですか」
「球界再編騒動で一リーグ制になろうとした時は」
 この時はといいますと。
「他のチームを潰そうとする巨人のオーナーに完全についたんだよ」
「そんなことまでしていたんですね」
「そう、特に夕刊フジはね」
「それはもう」
「権力をチェックするどころかね」
「権力者に媚び諂う」
「文字通りのそうした新聞なんだ」
 それが日本のこうしたタブロイド紙だというのです。
「だからサンよりもね」
「品性がさらにですね」
「なくてね」 
 それでというのです。
「酷いものになっているんだ」
「そうですか」
「人間品性を失う、そして恥を恥を思わなくなると」
「最も恐ろしい腐敗がはじまる、だね」
 王子が言ってきました。
「その言葉があるね」
「そう、その言葉通りにね」
「サンケイスポーツや夕刊フジは」
「とんでもなく腐敗していてね」
「それじゃあ読めたものじゃないね」
「うん、テレビの報道もね」
 こちらもというのです。
「東京に学会で行った時にね」
「その時にだね」
「テレビをちらりと観たけれど」 
 その時にというのです。
「試合をしている相手チームはほったらかしで」
「巨人に対してなんだ」
「一方的なんだ」
「そこまで酷いんだ」
「僕が呆れたのはそうしたスポーツ新聞で巨人の野次を野次戦術と書いていたことだけれど」
「野次はスポーツには付きものでも」
「それでも品性はよくないし」
 それにというのです。 
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