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レーヴァティン

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第百五十五話 アテネとの戦いその四

「劣悪なもので」
「不潔でな」
「疫病も流行りやすいのです」
「街にはよくある話だな」
「特に城塞都市には」
「城塞都市はどうしても区切られてるからな」
 久志はその城塞都市の特徴も話した。
「だからな」
「はい、その中で暮らさねばならず」
「それでな」
「貧民街の暮らしはどうしてもです」
「悪いものになってな」
「不潔でかつ食生活も悪い」
「そうした中にあってな」
「疫病もとなります」
「じゃあもうな」
 それこそとだ、久志は話した。
「今のところは治療に専念してな」
「街の清掃ですね」
「ああ、ゴミを捨てて焼いてな」
「道も洗浄しますね」
「石灰水でな」
「そうして貧民街を清潔にしますが」
「もう都市計画自体をな」
 そこからとだ、久志は話した。
「していくか」
「これまでの統治と同じですね」
 夕子も言ってきた。
「下水道の設備の導入とですね」
「街を拡大してな」
「城壁を外にさらにもう一重もうけ」
「そこに余剰人口を移して」
 そしてというのだ。
「貧民街の風通しをよくしてな」
「清潔にしますね」
「ああ、そうしてな」
「最初から疫病が発生しにくい様にしますね」
「そうするな、それと」 
 久志はさらに話した。
「風呂もな」
「入られる様にしますね」
「たまに水浴び程度じゃな」
 どうしてもというのだ。
「よくないからな」
「だからそちらもですね」
「用意してな、あと国費で医者を常駐させるな」
 貧民街、そこにというのだ。
「これまで通りな、あと義務教育もな」
「アテネにも導入して」
「職も斡旋して」
「生活の改善ですね」
「そうしていくな、アテネにも話すか」
「全てこちらが予算を出すとお話して」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「改善していくな」
「全般的に」
「それで根本からな」
「今は暫定的でも」
「ああ、さもないとな」
 それこそというのだ。
「同じだからな」
「また疫病が流行りますね」
「疫病を何とかすることもな」
「政ですね」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「アテネについてもな」
「政で、ですね」
「やっていく様にな」
「しますね」
「アテネの連中にもこのことを話すな」
 こう話してだ、そしてだった。
 久志は実際にアテネの要人達に予算も出すと話してだ、そのうえで彼等にさらに話した。それも強い口調で。
「貧民街のこともな」
「下水道のこともですか」
「そしてゴミのことも」
「全部な」
 それこそというのだ。 
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