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レーヴァティン

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第百五十四話 都市国家同盟その八

「殆ど休まずに駆ける様にここまで」
「だとするとですね」
「かなり疲れていますね」
「その敵軍と戦う」
「それだけでも違いますね」
「しかも数は少ないしな」
 敵軍のそのことも話した。
「その敵軍と戦う、幾ら向こうの戦意が高くてもな」
「それでもですね」
「疲れていて数は少ない」
「そうした敵なら」
「確実に勝てる、しかしな」 
 それでもとだ、久志は司令官達にさらに話した。
「油断はするなよ」
「それは禁物ですね」
「絶対にしてはならないですね」
「そのことは」
「ああ、何があってもな」
 それこそというのだ。
「ここはな」
「絶対に油断せず」
「そのうえで、ですね」
「戦いますね」
「そうしますね」
「ああ、そこは守ってな」
 そのうえでというのだ、こう言ってだった。
 久志は自軍に陣形を整えさせた、そのうえで前から急いで来るテーベ軍を待った。その彼等はというと。
 久志の予想通りかなり疲れていた、目を見る限り戦意はかなりのものだ。だがそれでもその身体を見ると。
 かなり疲れていて武具も慌てて身に着けたのがわかる、それで久志は自分が率いる軍勢に会心の笑みで言った。
「総攻撃だ」
「今からですね」
「敵軍に対して」
「そうしますね」
「ああ、鶴翼みたいにな」
 その陣形の様にというのだ。
「敵軍を包んでな」
「そうしてですね」
「敵軍を包囲して攻撃する」
「そうしますね」
「ここは」
「ああ、そしてな」
 そのうえでとだ、自身が率いる軍団の司令官に話した。尚仲間達もそれぞれ軍団を率いていて軍団司令としてもいる。
「勝つな」
「問題は神聖部隊ですね」
 夕子がテーベ軍を見つつ言ってきた。
「彼等ですね」
「六百人位でもな」
「その六百人が問題ですね」
「一騎当千の連中だからな」
「スパルタ兵達にも勝てるといいますし」
「連中は先陣で来る」
 テーベ軍のそれでというのだ。
「それがテーベ軍の戦術だっていうからな」
「まずは、ですね」
「その神聖部隊を徹底的に叩くな」
 そうするというのだ。
「集中的に」
「そうしてですね」
「敵の脅威を取り除いて」
 その神聖部隊をというのだ。
「そしてな」
「そのうえで、ですね」
「倒すか」
「そうしますか」
「ああ、神聖部隊をまず叩いて」
 そうしてというのだ。
「その後でな」
「テーベ軍の主力を叩くな」
「順番にしますか」
「ああ、術に銃に大砲を使って」 
 帝国軍の主な武器を総動員してというのだ。
 
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