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レーヴァティン

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第百五十三話 不戦勝その七

「出来るからね」
「ああ、だからな」
 それ故にとだ、久志は淳二に応えて話した。
「下手に使わない様にしていたんだよ」
「獣やモンスターとの戦いの時も」
「下手に使ったら周りを焼き尽くしたりしたからな」
「それでセーブしていたね」
「百パーセントの力で使えば」
 レーヴァティン、この剣をというのだ。
「その時はな」
「何もかもが破壊されるよ、焼き尽くされて」
「そうなるからな」
 だからだというのだ。
「俺にしてもな」
「軍勢同士の戦では使わなかったね」
「一切な、しかしな」
「しかし?」
「正直関係ない子供を嗤って殺す様な外道だったらな」
「容赦しなかったね」
「レーヴァティンを使ってでもゆっくりと時間をかけてブチ殺してやったさ」
 その場合はとだ、久志は言い切った。
「そいつにこれ以上はないまでの苦痛を与えてな」
「嗤えなくして」
「そしてな」
「八つ裂きだね」
「それで済ませるか、ゆっくり寸刻みにしてな」
 そのうえでというのだ。
「嗤えなくしてな」
「殺すね」
「外道に甘い顔を見せる程俺は寛大じゃないからな」
 それでとだ、久志は淳二に強い声で答えた。
「命を奪うだけで済ませるか」
「容赦なくだね」
「ゆっくりと時間をかけて嬲り殺してやるさ」
 外道、そう言っていい輩はというのだ。
「俺はな」
「君普段残虐じゃないけれどね」
「外道には別だよ」
「そうして処刑を行うね」
「ああ、そういう奴には容赦しない性格でな」
「それあっちの彼もなんだよね」
 淳二は英雄の話もした。
「やっぱりね」
「あいつも外道には容赦しないよな」
「もう普通に嬲り殺しにするらしいね」
「弱いものいじめしていた奴を手足切ってゆっくりと殺したらしいな」
「それも一度に何人もね」
「何か俺もあいつもそういう奴は許せなくてな」
「そうして殺すんだね」
 淳二はここでこうも言った。
「似てるね、そこは」
「似た者同士か」
「そうも思ったよ」
「そうかもな、性格も行動も全然違ってもな」
 それでもとだ、久志は淳二に応えて話した。
「そうした奴を許せなくてな」
「嬲り殺すところはね」
「本当に同じだな」
「そこは似てるね、まあおいら達もね」
 淳二は久志に笑ってこうしたことも言った。
「そうした奴はね」
「許せないな」
「外道はね」 
 何の関係もない子供を嗤って殺せる、そうした輩はというのだ。
「生かしておいたら碌なことにならないしね」
「そうだよな」
「そうした奴は始末しないと」
「後で禍になるからな」
「見逃さず」
「見付け次第殺す、それもな」
「徹底的に嬲り殺す」
 淳二もこの言葉を出した。
「そうしないとね」
「そうした場合は容赦しないことだ、それが組織単位なら」
 正も言う。 
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