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レーヴァティン

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第百三十七話 肝その十一

「俺もだよな」
「そうだな、お前もな」
「特に飲みたいもの決まってないな」
「コーヒーを飲む時もあるな」
「紅茶にしてもな」
 今飲んでいるそれもというのだ。
「今はレモンティーだけれどな」
「ミルクティーも飲むな」
「ストレートもな、それでな」
「他の紅茶もだな」
「ローズティーとかな」
 こちらの紅茶も飲むというのだ。
「あとブランデー入れたりな」
「そうした紅茶も飲むか」
「あとハーブティーも好きだぜ」
「色々飲むか」
「それとな」
 それにというのだ。
「上に生クリームを乗せたな」
「ウィンナーか」
「ウィンナーティーだよ」
 この紅茶をというのだ。
「それも飲むよ」
「そうか」
「とにかくな」
「飲むものは決まっていないか」
「酒だってそうだしな」
「そちらもか」
「あっちの世界でもビール飲む時もあればな」
 それだけでなくというのだ。
「ワインもな」
「飲むんだな」
「あとブランデーも飲むしな」
 久志は鮭の話を楽しく話した。
「ウイスキーだってな」
「飲むか」
「ああ、そうしてるぜ」
「そうか、そこは東の浮島とはそこは違うな」
「そっちもワインあるだろ」
「あるにはあるが少ない」
 ワイン、この酒はというのだ。
「残念だがな」
「それでか」
「結構高価でだ」
 東の浮島にもあるにはあるがというのだ。
「それでだ」
「あまり飲んでいないんだな」
「飲む酒は日本酒が殆どだ」
「そうか、日本酒もいいけれどな」
「それでもだな」
「ああ、本当にな」
 そこはというのだ。
「俺はな」
「酒もか」
「色々飲むからな」
 だからだというのだ。
「西の浮島はそっちでいいな」
「そうか、それは何よりだな」
「ああ、それでな」
 久志は明るく話した。
「これからな」
「話してくれるな」
「酒のこともな」
「そちらもか」
「話すな」
「酒の話は頼んでいないが」
「俺のサービスだよ」
 久志は明るい顔のまま述べた。
「そっちは」
「遠慮ないサービスか」
「無慈悲なサービスだよ」
「そんなサービスがあったのか」
「北朝鮮式だよ」
 この国のというのだ。
「あそこはやたら無慈悲って言ってただろ」
「言葉の使い方が滅茶苦茶だからな」
「やたら無慈悲って言うからな」
 だからだというのだ。
「ちょっと使ってみたんだよ」
「そうだったか」
「ああ、それでな」
「酒の話からか」
「したいがいいか」
「したいならしろ、だがだ」
 それでもとだ、英雄は久志に告げた。
「そこから先の話もだな」
「聞きたいっていうんだな」
「そうだ、話してもらう」
「わかってるさ、それじゃあな」
「話してくれるな」
「しっかりとな、じゃあ話すな」
 こう言って実際にだった、久志は自分と仲間達の戦のことを話した。それもまた壮大なものであり英雄はその話を隅から隅まで聞くのだった。


第百三十七話   完


                2019・11・8 
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