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レーヴァティン

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第百三十五話 趨勢は決したがその十一

 串木野に入ったところで大口や入来、市来、宮之城にも兵を進ませることにした。ここで英雄は仲間達に言った。
「薩摩半島には三万だ」
「その兵で攻めて」
「そして大口や入来はな」
 この辺りはどうかとだ、耕平に話した。
「一万から一万二千でだ」
「攻めていき」
「そうして攻め落としてな」
「鹿児島に向かうな」
「そうしていく、そしてだ」
 英雄はさらに話した。
「国分の辺りにも兵を進め」
「ああ、大隅との境までもか」
「手に入れてだ」
「大隅から来る味方とやな」
「合流することもな」
 このこともというのだ。
「果たす」
「そうするか」
「大隅も敵が決死に戦っている様だが」
 それでもというのだ。
「兵と鉄砲、術の数で押し切っているな」
「ああ、苦労しながらもな」
 耕平はそちらの話もした。
「攻めていってるで」
「その軍勢ともだ」
 智達が率いる彼等と、というのだ。
「合流する為にもな」
「国分までか」
「攻めていく」
 それを目指すというのだ。
「薩摩半島を掌握しつつな」
「それで鹿児島を孤立させるか」
「そうする、そして大隅の全土も掌握すれば」
「敵は鹿児島だけになる」
「そこまでになって戦うならまだ戦うしだ」
「降るならやな」
「それで終わりだ、とにかく敵をだ」
 薩摩、大隅攻めではというのだ。
「鹿児島に孤立させる」
「それで最後は鹿児島攻めか」
「そうなるな、だが」
 それでもと言うのだった。
「その最後の攻めもだ」
「やってくな」
「そのままな」
 まさにというのだ。
「最後まで攻める、だが敵の軍勢は攻めても」
「民はやな」
「手を出さない」
「これまでの戦のそれはやな」
「守っていく、町や田畑もな」
「手を出さんな」
「俺達はこの世界を救う」
 このことが目的であるからだというのだ。
「それで民を害するなぞな」
「問題外やからな」
「だからだ」
「それはせんな」
「その国を滅ぼすにはだ」 
 どうすればいいかとだ、英雄は話した。
「その国の全てをなくすことだという考えもあるな」
「ああ、敵は皆殺しにやな」
「敵の軍勢を破るだけでなくな」
「もう民も皆殺しにしてな」
「女子供もな」
「女は奴隷にっていうのもあったな」
 男は皆殺しにしてだ。 
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