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ドリトル先生の林檎園

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第八幕その三

「そうそう、林檎ってね」
「日本では赤いのが主流だけれどね」
「イギリスでは青い林檎だからね」
「そこは違うんだよね」
「どうしてもね」
「アップルパイやアップルティーでもね」
「種類が違うから」
 こう言うのでした。
「そこはね」
「本当に違うよね」
「日本とイギリスじゃね」
「赤い林檎と青い林檎で」
「またね」
「違うよね」
「そう、そのことからね」
 今回はというのです。
「僕も下坂さんにアドバイスしたんだ」
「そうなんだね」
「それじゃあね」
「それがあの人のお孫さんへの見方変えたね」
「そうなったね」
「そうだよ、じゃあね」
 それならと言ってです、そのうえで。
 先生はアップルティーを飲んで皆に言いました。
「これは紅玉を使っているね」
「そうだね」
 チーチーもそのアップルティーを飲みつつ先生に応えます。
「これはね」
「紅玉の味も覚えると」
 ジップも言います。
「わかりやすいね」
「日本の林檎ってそれぞれの味があるけれど」
 ガブガブは林檎も好きなのでよくわかっているのです。
「紅玉はその中でも独特だから」
「アメリカの林檎に近い味なんだよね」
 こう言ったのは老馬でした。
「日本の他の林檎と違って」
「日本の林檎は甘味が強いけれど」
 しみじみとして言ったのはホワイティです。
「紅玉は違うから」
「だから紅玉を使っていると」 
「独特の味になるからね」
 オシツオサレツは二つの頭でお話します。
「それで今もね」
「僕達にもわかるね」
「ジャムにしても」
「ええ、違うわ」
 チープサイドの家族は今はジャムをたっぷりとかけたトーストを食べています、それもかなり美味しいです。
「紅玉だとね」
「独特の味になるからね」
「確かに紅玉は合うね」
 トートーも認めることです。
「ティーやお菓子に」
「それは事実よ」
 ダブダブも言い切ります。
「まさにね」
「そう、そして」 
 最後に言ったのはポリネシアでした。
「先生が今言ったけれど」
「そう、紅玉で造ったティーやお菓子は確かに美味しいけれど」 
 それでもというのです。
「他の種類で造ってもね」
「いいよね」
「そうだよね」
「試してみることも」
「それもね」
「実験じゃないけれど」
 先生は学問からもお話しました。
「結局造って食べてみないとね」
「わからないよね」
「そうしないとね」
「どの林檎を使えば一番美味しいか」
「それはね」
「実際にそうしないと」
「そうだよ、経験だよ」
 大事なことはというのです。 
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