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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第1部~崩壊する楽園~
  第26話『凪風裁判』

「集え、世界の願い!」
【WORLD HOPE-KAMEN RIDER DELOAD-】
雅は自身の世界のワールドホープを発動する。すると、雅の体は光を放ち、眩い銀色のディロードに変身する。
「なんだ!その姿は!?」
「仮面ライダーディロード アルティメットフォーム。これが、この世界の希望だ!」

装填の守護者、ディロード。幾多もの世界を救い、その心は何を思う─

「行くぞ、ディロードドラゴン!」
ディロードは浮遊しながらディロードドラゴンに向かって行く。
「姿を変えたところで、我に敵うものか!」
ディロードドラゴンはビームを放つが、それはディロードの手前で歪曲しながらディロードを避けて着弾する。
「何故だ!何故当たらぬ!」
ディロードドラゴンは更に火球を放つ。しかし、それはディロードに吸収される。
「くらえ。」
ディロードは炎、水、雷、氷、光等の属性を込めた拳をディロードドラゴンに放つ。
「グゥッ!」
その攻撃は確実にディロードドラゴンにダメージを与える。
「おのれ!」
ディロードドラゴンは激昂し、ディメンションテールでディロードを切り裂こうとするが、
【FINAL ATTACK RIDE-ALL RI RI RI RIDER'S-】
必殺の斬撃でディメンションテールを切り落とす。
「グァァァッ!」
ディロードドラゴンは悲鳴をあげながらディメンションテールを拾い上げる。
【ATTACK RIDE-SCHWERT CREUZ-】
ディロードドラゴンは拾ったディメンションテールをシュベルトクロイツに変える。
「くらえ!」
ディロードドラゴンは弾魔法を放つが、ディロードはそれを避け、
【FINAL ATTACK RIDE-ALL RI RI RI RIDER'S-】
ディロードは再び必殺技を発動し、ディロードドラゴンの両腕とディメンションウィングを撃ち抜く。
「まだ抗うか!偽りのディロードよ!」
ディロードドラゴンは立ち上がる。
「それはこちらの台詞だ!」
【WORLD ATTACK RIDE-KAMEN RIDER DELOAD-】
ディロードは必殺技のカードをディロードライバーにスキャンする。
「これで終わりだ、ディロードドラゴン!ディメンションオールワールドヒストリー!」
ディロードは融合した36の世界の力をその足に宿し、渾身のライダーキックをディロードドラゴンに放ち、
「真のディロードである我が、偽りのディロードに敗れるものか!」
ディロードドラゴンは恨み声を言いながら爆発する。
「やった…」
雅は変身を解除する。しかし、
『おのれ!おのれ!』
爆発した場所にはエネルギー体となったディロードドラゴンがいた。
「…そういうことか。」
それを見た雅は何かを思うと、ディロードドラゴンに近づき、ディロードライバーを近づけてディロードドラゴンをその中に吸収させる。
『一体何のつもりだ!』
「ディロードドラゴン、お前を完全に倒すことは出来ない。それはお前が、ディロードライバーの、僕の一部だからだ。」
『それがどうした!?』
「だから、これからも、僕の一部として運命を共にしてもらう。」
『ふざけるな!』
ディロードドラゴンの言葉は虚しく、雅はディロードライバーを着ていたコートのポケットにしまう。すると、
「凪風雅、国家反逆罪の容疑であなたを逮捕します。」
リンディは雅に手錠をかける。
「リンディさん、どういうことですか!?」
「彼に対する指名手配は取り消されていません。これは順当な判断です。」
圭一の言葉にリンディは返す。
「そんな…」
「それでは行きますよ。」
嘆く圭一達をよそに、リンディは雅を連れて拘置所へ連行する。

「雅さん、本当に良かったのですか?」
リンディが運転する車の中で、リンディは雅に質問した。
「どうしたのですか?」
「この逮捕劇は確かにあなたの計画でしたが、そもそも私はあなたが逮捕されることは筋違いだと思うわ。」
「この世界では、逮捕されても無罪という可能性もありますから。」
「あなたの場合は無理でしょう。それなのにどうして?」
「僕がやったことは世界を救うことです。しかし、手段は卑劣極まりない犯罪行為です。感情で法を曲げてはいけません。」
「そうですか…解りました。あなたが使っていたものは全て判事に回るように手配しておくわ。」
「ありがとうございます。」
一通り話した雅とリンディは拘置所に向かうまで黙り続けた。

「北岡さん!?」
拘置所に着いた雅は待っていた北岡に驚く。
「何を驚いているんだ?俺は国選弁護士だから、今回はお前の弁護士として法廷に立つから、話がしたかったの。お前の裁判まで一週間しかないからな。」
「解りました。詳しい話は拘置所の中で。」
雅と北岡、リンディは拘置所の中へ入り、少しするとリンディは拘置所を出て何処かへ行ってしまう。

「まさか、北岡さんが受けて下さるとは。」
「仕方ないよ。誰だって負けることが解っている戦いはやりたがらないよ。」
「それなら尚更、何故僕の裁判に?」
「誰かが弁護側に回らないといけないだろ?だからついただけ。」
「そうですよね。」
「とりあえず、俺達の世界を救うためにやったことってのはリンディ長官から話は聞いている。だからそれを利用して法廷で争うつもりだけど、どうする?」
「北岡さん、そのことで一つお願いが…」
雅は北岡にあることを話した。

一週間後、雅の裁判が公開される。かつては仮面ライダーとして世界を救い、一国の主となったテロリストの裁判だ。当然、全てのテレビ局は入り、チームディロードをはじめ様々な世界出身の者達が傍観席にいた。
「静粛に。只今より、被告、凪風雅の第一審を開始する。」
ついに、雅の裁判が始まる。
「まず初めに、今回の次元保護国での国家反逆行為について、否定はありますか?」
「いいえ、事実です。」
裁判長の質問に雅は答える。
「それではまず、この書類に関してですが…」
裁判長は書類の1ページ目を開く。そこには、雅が使っていたメモが掲載されていた。
『襲撃優先順位一覧
変身忍者嵐
生徒会役員共
仮面ライダーオーズ
人造人間キカイダー the animation
仮面ライダー 剣
仮面ライダー555
仮面ライダーBLACK RX
生徒会の一存
仮面ライダー響鬼
仮面ライダーX
仮面ライダーアマゾン
仮面ライダーストロンガー
仮面ライダーV3
仮面ライダー
仮面ライダーカブト
仮面ライダー(スカイライダー)
仮面ライダースーパー1
真・仮面ライダー~ 序章~
キノの旅~the Beautiful world~
灼眼のシャナ
仮面ライダー電王
仮面ライダーJ
仮面ライダーW
スクライド
仮面ライダー龍騎
10号誕生!仮面ライダー全員集合
這い寄れ!ニャル子さん
仮面ライダーキバ
ローゼンメイデン-トロイメント-
仮面ライダーフォーゼ
仮面ライダーZO
仮面ライダーアギト
仮面ライダークウガ
ひぐらしのなく頃に 解
魔法少女リリカルなのはA′s』
「被告はこの資料の順にあわせて計画的に国民を襲撃しました。その理由を話していただけますか?」
「はい。そのリストは、この世界に融合した世界の中で、調和性が低く不安定な情報にある順を表記し、優先的にこの世界から隔離するための目安として製作しました。」
雅が理由を述べると、裁判官の一人が手を挙げ、意見のを述べ始める。
「裁判長、このように被告は自身の罪をまるで我々の世界を救うためとの如く偽る行為を平気で行っており、罪の意識を感じておりません!」
「異議あり!」
裁判官の弁論に北岡が異議を申し立てる。
「手段は認めざるを得ない行為でしたが、現実的にこの国を救ったことは事実です。」
「異議あり!その世界を救ったという事実、及び我々の本来の世界が危機に陥っていたという事実の確認手段はありますか?」
裁判官の発言は正当性が高く、北岡は反論が出来ずにいた。
「では、続きまして本来の世界の危機を調べた方法について、意見があればお願いします。」
裁判長は雅に発言の機会を与える。
「はい。日本国で販売が行われている映像媒体から次元保護国内の施設が消滅していることを調査し、確認しました。」
雅の発言に裁判官は手をあげて再び意見を述べる。
「なんと曖昧な理由ですか!このような虐殺を平気で行える男を野放しにするわけには行きません!」
「異議あり!仮にただの虐殺が目的ならば我々を解放することも、あの時ディロードドラゴンと戦うことも、その後に逮捕されることも拒むはずです。彼には償いの心と情状酌量の余地があります。」
北岡の異議に、今度は裁判官が反論出来なくなる。
その後も弁論は続き、その判決がついに決まる。
「それでは被告、凪風雅に判決を下します。被告は国家の存亡を脅かし、現に全ての国民を傷つけました。本来ならば死刑ですが、犯行の動機、その後の行動には情状酌量の余地があります。よって被告、凪風雅を懲役三年の禁固刑、並びに無期限の仮釈放期間を言い渡します。」
結果はかなり譲歩されたものの、雅の実刑判決は覆らなかった。
「なんでよ!」
「おかしいぞ!」
「私達の為に頑張ったのに!」
「こんなの、酷すぎです!」
チームディロードをはじめ、多くの傍観者から批判の声が投げかけられる。
「静粛に!被告、何か意見はありますか?」
「二つあります。一つは、今回の判決、ありがとうございます。二つ目ですが、この判決に野次を飛ばす方を法廷侮辱罪で捕らえていただけませんか?」
雅が言うと、傍観者は一斉に黙る。こうして、世界を救った救世主は世界を危機にさらした大罪人として裁かれた。

「お前の牢獄は特別だ。来い。」
裁判を終えた雅は看守に連れられて完全に密閉された空間にいた。
「いいか。お前はここで次元保護国の為に技術開発をしてもらう。わかったな。」
看守は雅の牢獄から出る。

テレビでは連日雅に対する裁判の結果で持ちきりだった。世論調査では半分が順当な判断、四割がもっと重くするべきといい、不当と言ったのはわずか4%しかいなかった。
「酷い…みんな雅に救ってもらったのに…」
「仕方ないぜ梨花ちゃん。雅さんのやったことの真意を理解出来る人は少ない。だから今じゃ、こうやって雅さんの話は小声で話さないといけないんだろ?」
「だからってやりすぎですわ。あまりにもやり口が卑怯ですわ。」
「仕方ないのです。テレビでは連日雅のことであることないこと言いたい放題言っています。ボクも抗議の電話をかけましたが、報道の自由と言われましたのです…」
「もしかして、それが原因で最近は私達のことも批判の対象にしているのかも。」
「どういうことだよフェイトちゃん。」
「たぶんテレビは雅を極悪人に仕立て上げて死ぬまで批判するつもりで、雅に味方する人も一緒に批判するつもりなのかも…」
「なんだよそれ!そんなの間違っているだろ!」
フェイトの言葉を聞いた圭一が言い返すと、
「いたわよ、あれが噂の犯罪組織でしょ。」
「あんな小さな子供がテロリストだなんてな!」
「きっと凪風雅に洗脳されているのよ!」
チームディロードを見つけた国民達はあることないことを言う。
「そんな!私達は!」
フェイトは必死に話そうとするが、
「まずいぞ、怒った!殺される!」
国民達は話を聞こうともせず逃げ出した。
「皆さん、大丈夫ですか?」
そのタイミングでリンディが現れる。
「リンディ長官!」
「今あなた達が外を歩くのは危険よ。ちょうど良い場所があるからほとぼりが冷めるまで隠れていなさい。」
リンディはチームディロードと転移魔法である施設へ向かう。もはやチームディロードにさえも居場所はなくなっていた。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
「謝って許されないことは解っている。」
「顔をあげなさいよ。」
「雅、訓練所の手配は整っている。」
「フレイムアイズ!」
「スノーホワイト!」
「「セぇーットアーップ!」」
次回『償いの研究』希望を紡いで、全てを救え! 
 

 
後書き
新カード紹介
仮面ライダーディロード(ワールドホープ):融合し、一つの世界となった雅の世界のワールドホープ。ディロードをアルティメットフォームに変身させる。
オールライダー(ファイナルアタックライド):オールライダーの力を秘めたファイナルアタックライドのカード。
仮面ライダーディロード(ワールドアタックライド):ディロードの世界のワールドアタックライド。
シュベルトクロイツ:ディメンションテールをシュベルトクロイツに変える。

新フォーム紹介
仮面ライダーディロード アルティメットフォーム
身長、体重は基本形態と変化なし。
パンチ力、キック力、ジャンプ力、走力:測定不能
ディロードの世界のワールドホープの力でディロードが変身した姿。36の世界の力を宿して戦う。 
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