| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

徒然草

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

243部分:二百四十三.八つになりし年


二百四十三.八つになりし年

                二百四十三.八つになりし年
 筆者が八歳の時のことでありますが父に対して御父様、仏様とはどういった方なのでしょうかと尋ねたことがあります。すると父は人が仏になったものなのだと答えてくれました。筆者は続けて父に対してどういったことで人は仏になれるのでしょうかと尋ねました。すると父はこの質問にも答えてくれて仏の教えを学んでなるものであると答えてくれました。筆者はさらに父に尋ねましてその御仏に教えた仏の方は誰から御仏のその教えを学んだのでしょうかと聞いたのです。父は有り難いことにこの質問にも答えてくれまして前の仏の教えを学んでそのうえで仏になったのであると答えてくれました。筆者はそれで留まらずさらに聞きましてそれでは最初に教えた仏の方はどういった方なのでしょうかと聞いたのです。父はこの質問にも答えてくれまして空から降ってきたのかそれとも土から生まれてきたのだろうと答えて笑いました。父は後日そのことについて大勢の人を前にして息子に問い詰められてそれで返答に困ったものでしたと笑顔で語っていました。幼い時のお話ですがここに書かせて頂きます。
 こうしたこともありました。父は全て親切に答えてくれました。このことを今でも有り難くかつ嬉しく思っています。


八つになりし年   完


                 2010・1・12
 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧