徒然草
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214部分:二百十四.想夫恋
二百十四.想夫恋
二百十四.想夫恋
想夫恋という楽曲は女の人が男の人に恋焦がれるという意味ではありません。その元は相府蓮という。つまり当て字であります。かつて晋の王倹が大臣であったその時に家に蓮を植えて愛でながら鼻歌交じりに歌ってそれからできた曲なのであります。それ以降中華においては大臣の職にある者は府蓮と呼ばれるようになりました。そうした経緯もあったのであります。
また廻忽というが九曲も元来の名前は廻鶻という名前でありました。これはかつて廻鶻国という強力な蛮族の国がありました。その国の人が中華に攻められた後で故郷の音楽として歌っていたものであります。
こうしたように楽曲の名前は本来とは違っている場合もあります。元の名前には中々面白い由来があったりします。
このことも知っておくといい教養になります。そしてそこに深いものを感じ取り非常に赴きを感じます。ですからいいのです。楽曲もその中にあるものは深いものがあります。それが名前にも出ているのであります。そのことを知ればそれだけでためにもなります。まことに面白いものです。
想夫恋 完
2009・12・14
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