ロックマンX~Vermilion Warrior~
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第44話:Peace
前書き
シグマを撃破したエックス達。
マザーとライト博士の救援によってシグマを倒したエックスとゼロ。
ハイパーギガクラッシュによって基地が崩壊していく。
「これで平和が戻るな。さあ、凱旋と行こうぜエックス…エックス?」
脱出しようとエックスの方を向くゼロだが、エックスの様子がおかしいことに気付いた。
「どうしたエックス…?」
「どうやら、ハイパーギガクラッシュの反動のようだ…。元々ギガクラッシュはセカンドアーマーのボディパーツを装着した状態での使用が前提の技だからボディパーツ無しでギガクラッシュの強化版を放ったせいで…内部のダメージが深刻だ…ゼロ…君だけでも脱出してくれ」
その言葉にゼロは目を見開くが、ゼロはエックスを担いで基地から脱出しようとする。
「馬鹿なことを言うな。一緒に脱出するぞ」
いくらか前進すると、爆発が起きて爆風によってゼロとエックスは吹き飛ばされて床に叩き付けられる。
「ぐっ…そうだ…お前を見捨てて逃げられる訳がない…お前が俺を助けてくれたように…今度は俺がお前を助ける番だ…もう大事な物を失うのはごめんだ…!!」
エックスを背負って前進するゼロ。
しばらくすると基地が完全に崩壊した。
シグマの基地が崩壊してから数時間後、エックスの捜索に来たケインとエイリアを乗せた飛行艇が飛び回っていた。
「シグマの基地が崩壊してから数時間も捜したが、一向にエックスが見つからん…」
「大丈夫ですよDr…エックスは生きています。だってエックスはみんなを悲しませるようなことは決してしませんもの」
数時間捜してもエックスを見つけられないことにケインは精神的に参っていたが、エイリアの言葉に頷いた。
「そうじゃな…」
ケインが希望を取り戻したのと同時にレーダーに反応が出る。
しかも反応は2つ。
「Dr!!レーダーにデータ反応!!片方はエックス!もう片方は…」
「ゼロじゃ!!エックスとゼロのデータ反応!!あやつら無事じゃったか!!」
「すぐに迎えに行きましょう!!」
「うむ!!エックス!ゼロ!!待っておれ!!」
エックスとゼロを救助するために飛行艇の速度を最大まで上げると反応のある方へ急ぐ。
そこには海に漂う残骸に座りながらエックスとゼロは身を休めていた。
「こうやって話せるのは前の戦いでシグマの基地に殴り込む前だったな。お互いに聞きたいことと話したいことは山ほどあるだろうが、今はゆっくりと休んでくれエックス」
戦いが終わったことでゼロも余裕が出来たのか穏やかな笑みを浮かべていた。
しばらくしてケインとエイリアを乗せた飛行艇が着水してケインとエイリアが駆け寄ってきた。
「エックス、大丈夫!?」
「大丈夫だ。少し無茶をして気絶しているだけだ…直に目を覚ますさ」
気絶しているエックスに駆け寄るエイリアを安心させるように言うと、エイリアは安堵の息を吐いた。
「ゼロ…お主も無事じゃったか!!全く心配かけおって…」
「おいおい、あまり騒ぐなよ爺…海に落ちるぜ?」
「年寄り扱いするでないわい!!」
ゼロとケインのやり取りに苦笑しながらエックスの顔を見つめると、エックスの表情はとても穏やかな物であることに気付いたエイリアは微笑む。
こうしてエックスとゼロを救助してハンターベースに帰投するとエックスとゼロは問答無用でメンテナンスルーム行きとなったのは言うまでもないだろう。
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