社会人共がクトゥルフやった時のリプレイ
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大神村の怪異
Part.4
じゃあ咏ちゃん、中央会館を探索するんでしたね。
「そうだねい。とりあえず見取り図みたいなのはないかい?」
見取り図はありませんが、どこにどの部屋があるかは簡単な構造の建物なのですぐにわかります。
「お、そうなのかい? じゃあここの構造を簡単に教えてくれ」
まず中央会館がどんな建物なのかを簡潔に説明します。
大きいだけで外にある他の住居と同じような古い日本家屋の1階建てです。近代的なライフラインはないに等しく、電気は勿論水道すらありません。格子の窓と蝋燭で光を確保しているみたいです。
次にこの中央会館の施設構造について説明します。施設内は土足で出入りができます。入って右側には数個の椅子があるのみで何もありません。左側に木造の扉が6つ、それぞれ間隔を空けてありますが、まず奥にある2つは間隔と、扉に男女マークがそれぞれ書かれているところから察するにトイレなのでしょう。よって部屋は4個あることがわかります。
今咏ちゃんたちが食事していた部屋は真ん中、3番目の扉の向こうの部屋でした。
「まず建物全体に《目星》を使うかねい。なんかおかしいところとか、特徴的なところがないかを見つけたい」
咏 《目星》65 → 93 失敗
普通の日本家屋だなぁって思うことでしょう。違和感は特に覚えませんでした。
「ちぇ、しょうがないか。とりあえず外に出て、一番入り口に近い部屋から調べてみよう。ドアはどんな感じだい? 多分ドアノブなんてない木製の引き戸かなんかだろ?」
ですね。
「じゃあ部屋に入るとするか。ノックなんてしない。普通に入るぞ」
では1番の部屋に咏ちゃんは入りました。1番の部屋は畳の間です。そこそこ広く真ん中には囲炉裏が、部屋の端には小さい下駄箱、奥には1枚の掛け軸が飾っています。
その部屋には村長の村岡が囲炉裏を囲うようにして座布団を並べていました。
「おや、どうしました? ええと、あなたは確か三尋木さんでしたかな」
「対応する前にGM、部屋の様子を教えな。ノックもなしにいきなり入ってきたんだ。隠せるものも隠せまい? 時間的に《目星》は無理だろうから使わない程度に教えてくれ」
特に変な動きを村長はしていませんし、妙な道具もありません。普通に準備をしていたようですね。
「ふーん、ならいいか。対応しよう。へぇ、私の名前知ってるんだねい? 私は名前を言った覚えはないんだけど」
「ツアー参加者の皆さんの顔と名前は、ここに到着なさったときに内藤さんからきちんと伝わっていますからな」
「真面目なこったねい。この様子じゃあ、ここで夕食があるみたいだねい」
「ええ。とっておきの鍋料理をご用意しておりますぞ」
「それは楽しみだ。期待しているよい。ところでこのツアーは今回で何回目なんだい? 初めてにしては慣れているような感じだったから気になったんだ」
「これで2回目でございますじゃ。前回も好評で終わりましたから、今回も気合を入れて臨んでいるのですじゃ」
「そうかい。ところでどうしてこのツアーを企画したんだい? 言っちゃあなんだが、ツアー会社がちょっとした伝説のある程度のこんな辺鄙な村でやるようなことじゃああんめい?」
「ああ、理由は簡単ですじゃ。お金が欲しかったんじゃ。村の経営と維持のためにの。だからこっちから無理を言って企画してもらったんじゃ」
「なるほどねい。悪いねい、不躾なこと聞いちまって」
「ははは、こんなことでは怒りませぬぞ。訊かれてもしょうがないことですからな」
「そいつは良かった。それじゃあ準備を頑張ってねい。私はここで見学しているから、まぁ、手伝えることがあったら手伝うから、声をかけてくれよ」
「お気遣い感謝しますじゃ」
「というわけで部屋から出る。んじゃあ次は隣の部屋に行くかねい」
2番の部屋ですね。2番の部屋も畳の間です。1番と特に違うところはありません。……あ、掛け軸は違うかもですが。
「ふーん。まぁいいや。2番の部屋から出る。3番の部屋は食事してた部屋だよねい? じゃあ4番の部屋に向かおう」
4番の部屋ですね。4番の部屋は3番の部屋に比べたら狭いですが、1番、2番の部屋よりは広い部屋です。本棚が並んでおり、古い本や資料所、それから何やら古めかしいものが陳列していることからここはこの村の資料がある資料室のようです。
ホラー作家の美濃零が資料の一冊を手に取って立ち読みしていますね。
「先客がいたか。というかここは資料室みたいだねい。とりあえず近くにある資料を手に取って読んでみる」
まぁ大した情報はないから適当に処理しますよ? 村の歴史などが書かれていました。
「内容はほとんど意味なしかい。じゃあ何冊かパラパラ捲った後に《目星》を使おう」
半分の値で判定してください。
咏 《目星》65/2 → 20 成功
では咏ちゃんは、いくつか捲って見た資料に違和感を覚えます。書いてある内容などは古めかしいのですが、資料自体は汚れてこそいますがそこまで古そうに見えません。
「ふーん、まあいいや。美濃に話しかけよう。よぉ、あんたもここの資料を見ていたのか?」
「えっと、あなたは……」
「三尋木だ。あんたは確か美濃さんだったな」
「ええ。三尋木さんもこの村の資料にご興味が?」
「ああ。どうだい? 面白いものとかあったかい?」
「まだ少ししか読んでいないからなんともね」
「そうかい。ところでよ、ここの資料、ちょっとおかしくないかい?」
「え?」
「なんていうか、言うほど古いもんに見えないっていうか、わざとらしいっつうんかな。あんたはどう思う?」
おっと、そんな風に訊きますか。ではその言葉を訊いた美濃は怪訝そうに顔を顰めます。
「そうですか?……すいません、私にはそうは見えなくて」
「《心理学》だ。《心理学》で美濃の反応の真意を探るぜ」
咏 《心理学》75 → 63 成功
一瞬ぎくりと、気が付かれちゃいけないことに気が付かれてしまったような反応をしたと思いました。
「ふーん、まぁいいか。そうかい。まぁ私は素人だからな、なんとなくそう思っただけだ。あんた作家なんだろ? だったらいろんな本を読んだことあるだろうし、あんたが言うなら違いないだろ。気にしないでくれ」
「そうですか……」
と言って美濃は視線を資料書に移しました。どうやら小説のネタになりそうなことがないかを探すのに戻ったみたいですね。
「邪魔したな。私は資料室から出る。これで私の行動を終わりにする」
はーい。じゃあ次は誰行きましょうか。
「じゃあ私と咲夜でいいかしら? みんな自分たちがどんな宿に泊まるのか知りたいでしょ?」
それじゃあレミリアと咲夜のシーン行きましょうか。
中央会館から少し歩いたところに、『大神旅館』と書いてある看板が掲げられている建物がありました。建物は中央会館と同じくらいの大きさの日本家屋です。
「《目星》がいらない程度に……は咏が掴んでいる情報になっちゃうわね」
「では《目星》ですね。《目星》を振ります」
咲夜 《目星》45 → 82 失敗
「申し訳ございません、お嬢様」
「しょうがないわね。重い腰を上げましょうか」
レミリア《目星》25 → 92 失敗
「私たちダイスの出目高いわね。普通に旅館の中に入りましょう」
「旅館の中はどうなっていますか。入り口付近からわかることを教えてください」
まず目に入るのは受け付け台です。そこには1人、若い女将さんが立っています。右側には靴入れになっていてスリッパも入っています。左側は廊下になっていてそのまま。
「女将さんはどんな方かしら?」
和服を着た20代の女性です。あととても美形です。具体的には《APP》16。
「今日のセッション美形だらけですね。GMの趣味ですか?」
あー……メタなんですけど、そういう設定のシナリオなんです。
「なるほど。とりあえず女将さんに声をかけましょう。こんにちは、ホラーツアー客のレミリア・スカーレットです」
「その従者の十六夜咲夜です」
「はい、伺っております。ではスカーレット様は2番のお部屋、十六夜様は3番のお部屋へどうぞ」
「む、私はお嬢様の従者です。お嬢様と同じ部屋で結構でございます」
「いえ、そうおっしゃられましても」
女将さんは困っています。
「いいのよ、咲夜。察しましょう。多分部屋が狭いから2人も入らないのよ。大丈夫よ。私だってもう30過ぎたんだし、隣なだけで充分よ」
「そうですか、では大人しく引き下がります」
「ご理解感謝します。どうぞ右手側の通路をお進みください」
「わかったわ。とりあえず靴を脱いでスリッパに履き替えるわ」
「私もそうします。部屋に向かいましょう」
ではあなたたちは普通に部屋に辿り着きました。部屋は全部で12部屋。左側と右側に6部屋ずつあります。部屋の扉の近くにはそれぞれ漢数字が振られています。左側が1から6、右側が7から12の部屋です。突き当りにはお風呂がありますね。男湯、女湯で別れています。混浴はないです。トイレは大浴場の入ってすぐのところにあります。
「それぞれ部屋に入りましょう」
「では少し別れましょうか。咲夜、あなたの部屋から調べてみて頂戴」
「了解しました。さてGM、私は3番の部屋に入りました。どんな部屋でございましょうか」
8畳程度の畳の部屋です。真ん中に小さな机があり、部屋の隅には座布団が6枚置いてあります。部屋の隅には小さな暖炉があり、その上には蝋燭と湯飲み、それから茶葉の入った筒がいくつか置いてあります。暖炉の隣には薪が積み上げられており、向かい側には押入れがあります。
「押入れの中を確認します」
中には1人分の敷布団と掛布団、それから枕など寝具が入っています。
「特に怪しそうな感じはないですね。押入れ以外に収納はありますか?」
ありません。
「暖炉の中を覗き込んでみます」
特に何も入っていないです。季節も季節ですからね、薪とかも一切入っていません。
「何もないみたいですね。では部屋全体に《目星》です」
咲夜 《目星》45 → 82 失敗
何にも見つかりません。
「また82ですか……ダメですね。大きな荷物は置いて最低限のものと貴重品だけ持ってお嬢様の部屋に行きましょう。……あれ? そういえば鍵はないんですか?」
ありません。
「防犯対策がなっていませんね。色々心配なのですが……まぁ諦めましょう」
「じゃあ次は私ね。部屋は……咲夜の部屋と同じかしら?」
はい。というか部屋は全部これですからもう説明しません。
「私も《目星》よ」
レミリア《目星》25 → 90 失敗
「どうして私たちは《目星》に成功しないのかしらね」
「マックス80まで上げていても成功しないなんて……」
2人ともまともに《目星》取りませんからね。
「私は取っていますよ?」
それでも40程度じゃないですか毎回。ロールプレイとかキャラ作りのために技能振っているばっかりに《目星》を取る枠がないのは納得できますが。
「あんたは毎回50前後だもんね。技能全部」
50パーセントあれば何でもできるが私の持論です。実際それで結構乗り切っていますしね。
「私たちはロールプレイで乗り切るからいいのよ。まぁでも多分この部屋には何もないでしょう。咲夜と合流しましょう」
「私はすでにお嬢様のお部屋の前にいます。ノックをしましょう。コンコンコンコン。お嬢様、お迎えに参りました」
「待たせたわね、咲夜。さて何をしましょうか」
「とりあえずこの宿にいる人たちの所に向かいませんか? 何人かはもう寛いでいることでしょうし」
「そうね。誰がどの部屋に泊まるのかも知っておきたいし、挨拶しに行きましょうか」
「ということでGM。私とお嬢様の2人で旅館の部屋巡りをします。1番の部屋から行きましょうか」
「順番でいいわ」
「では1番の部屋をノックします」
ノック以前に扉が開いています。誰もいないようです。
「人がいない部屋は開きっぱなしのようですね。では扉が閉まっている部屋はありますか?」
6番、8番、9番、11番、12番の部屋の扉が閉まっています。
「じゃあ6番の部屋から順番に行きましょう」
「では6番の扉をノックします。反応はありますか?」
扉の向こうから女性の声で「ど、どうぞ」とどもるような返事がしました。
「じゃあ入りましょう。失礼するわ」
「お嬢様に続いて入ります」
6番の部屋には大人しそうな雰囲気の少女がいました。ツアー客NPC1、水戸夏希です。
水戸は机の上に雑誌を何冊が取り出している。手に開いた状態の雑誌を持っていることから、それを読んでいたみたいですね。
「え、えっと……レミリアさんと十六夜さん。どうしましたか?」
「ただの挨拶回りよ水戸さん。個人で挨拶はしていなかったからね」
「そうですか……。2日間、よろしくお願いします」
「ええ、よろしくね。それじゃあまたね」
「私からも、よろしくお願いします」
「はい、また……」
「GM、6番の部屋から出るわ。特に怪しい雰囲気はなかったわね。次は6番に一番近い部屋に行くわ」
12番の部屋が近いです。
「では12番ですね。ノックをしましょう」
「はい」と綺麗な声ですぐに反応が返ってきます。ツアーガイドの内藤さんの部屋ですね。
「失礼するわ。こんにちは内藤さん」
「お世話になっております」
「こんにちは。レミリアさんと十六夜さんですね。どうかなさいましたか? 何かご不明な点がございましたか?」
「内藤さんの部屋はどうなっているのかしら? 《目星》を振らない範囲でわかることを教えて頂戴」
机の上に急須と緑茶の入った湯飲みが置いてあり、その前に座布団が1枚置いてあったことから休憩していたことがわかります。
あと部屋が少し暑いです。内藤さんも汗を流しています。
「お疲れのところ邪魔してごめんなさいね。ただの挨拶回りよ」
「そうだったんですか。大丈夫ですよ、お気遣いなくです」
「そう。ところでお茶を飲んでいたのね。冷たいお茶かしら?」
「いえ、温かいお茶ですよ。電気のポットがないから暖炉で沸かしていたんです。新鮮だったんですけど暑くて」
「ああ、だからこんなにこの部屋だけ暑かったのね」
「そうなんですよ。もう暖炉の火は消したので少ししたら常温になるはずなんですけどね」
「沸かす水はどこから持ってこられたのですか?」
「旅館を出てすぐ左側に行ったところにある井戸からです。桶もそこにありますから自由に借りていいらしいですよ。歩いて3分くらいの所です」
「なるほど、ありがとうございます」
「邪魔したわね、内藤さん。素晴らしいガイドだったわ。テレビに出たときにうっかりあなたのこと喋っちゃってもいいかしら?」
「え、私は普通のことをしていただけなのですが……いいですし、嬉しいんですけど少し照れくさいです」
「私が勝手に感謝しているだけよ。それじゃあ、ゆっくりね。邪魔したわ」
「はい。また夕食の時にご案内しますね」
「12番の部屋から出るわ。いい人ね、内藤さん」
「そうですね。では次は11番でしょうか」
「そうね。11番の部屋に行きましょう」
「ノックします。反応はありますか?」
反応はありません。
「ふーん。《聞き耳》を立ててみましょう」
「お嬢様、まずは私が。お嬢様の体裁のために」
「そうね。じゃあ先に頼むわ」
咲夜 《聞き耳》45 → 96 ファンブル
「あ」
「あ」
ふぁ、ファンブルですか。うーん……じゃあ扉に耳を翳したら丁度ささくれだったところが耳に刺さったことにしましょう。1点のダメージです。
咲夜 《耐久力》14 → 13
「いっ!?」
「ど、どうしたの咲夜、耳を抑えて。って血が出ているじゃないの!」
「だ、大丈夫です、お嬢様。ちょっとそこのささくれに刺さっただけですから。お気をつけてください」
「あなたこそ気を付けなさい。でもそのおっちょこちょいなところも可愛いわ。今度は私が《聞き耳》するわ。ささくれの所は避ける」
レミリア《聞き耳》63 → 99 ファンブル
「……え?」
「え?」
ま、またファンブルですか……じゃあレミリアさんは咲夜とは違うささくれが耳に刺さってしまいます。1点のダメージです。
レミリア《耐久力》09 → 08
「あいったぁい!」
「お、お嬢様ぁーっ!」
「さ、咲夜……痛いわ。痛かったわよ……」
「す、すぐに私のお部屋に! 応急キットがございますから治療を!」
「なんだいこいつら」
「さっきから《目星》も《聞き耳》も1回も成功してないな。しかもファンブル天丼しているし」
「おまえら大丈夫か? 勝手に自爆しているが」
「五月蠅いわね。ロールプレイで乗り切るからいいのよ」
「とりあえず部屋で治療しましょう。消毒しなければ。病原菌が体の中に入ったら大変です。GM、私はお嬢様に応急手当てします! 応急キットがあるので補正を要求します」
+20で判定どうぞ。
咲夜 《応急手当》50+20 → 46 成功
じゃあレミリアさんの怪我の処置が完了しました。《耐久力》を戻していいですよ。
レミリア《耐久力》08 → 09
「あ、ありがとう咲夜。今度は私が咲夜の傷の手当てをしてあげるわ。GM、私も応急キットを使うわ」
レミリア《応急手当》30+20 → 98 ファンブル
「え?」
「ちょっ!?」
で、では……咲夜は応急処置を受けたのはいいですが、消毒液が染みたガーゼを思いの他強く押し当てられてしまったのでしょう。傷に染み込んでしまって激痛が走ります。1点のダメージです。
咲夜 《耐久力》13 → 12
「あだだだだだっ! お、お嬢様! お嬢様! もう結構です! 大丈夫ですからそんなにガーゼを押し当ていだだだだだだっ!」
「さ、咲夜ぁーっ!」
「酷いねいこれ」
「地獄絵図だ」
「こいつら今回ダイス腐ってんな」
あー……ファンブルを3回も出してしまったということで探索のことを忘れてしまったことにします。2人のシーンはこれでお終いです。次は誰行きますか?
「俺が行こう。つり橋に行くぞ」
了解。じゃあシーンを遊星に移しましょう。どこからにしますか?
「つり橋の所からでいい」
わかりました。
「つり橋はどんなものだ? 詳しく教えてくれ」
あれ? 最初の方に言いませんでしたっけ?
「忘れてしまったんだ。だからここに来た」
なるほど、ちゃんとメモ取ってくださいね。よくあるタイプのものです。丈夫な縄と木の板で出来ています。比較的綺麗で老朽化していないことから、手入れがされていることがわかります。
「橋の長さはどれくらいだ?」
5メートルくらいです。
「もし落とされてしまったら逃げ場がなくなってしまうな。……橋に対して《目星》してみよう。振って損することは……多分ないだろう」
「頼むからファンブル出して落とすようなことはしないでくれよ」
遊星 《目星》55 → 30 成功
「よし、成功だ」
では遊星はこの橋が綺麗なのは手入れされているからではなく、最近新しく作られたからだと気が付きました。
「……そうか」
ああ、そうです。橋を調べていた遊星くん、《聞き耳》をどうぞ。
「む?」
遊星 《聞き耳》56 → 64 失敗
じゃあ特に何も気が付きませんでした。
「そうか。とりあえず調べることは出来たからいい。俺のターンはこれで終わりだ」
では白夜のシーン行きましょう。森を調べるんでしたっけ?
「ああ。森ってどこにあるんだっけ?」
遊星が向かったつり橋周辺が森になっています。
「じゃあ遊星と鉢合わせたってことにして2人で探索してもいいか?」
どうぞ。
「あ、会う前に1つ確認させてくれ。村には家畜小屋みたいなところはあったか? 中央会館から出たあたりで見渡してみる。小さい村ならわかるだろう?」
そんな施設はないように見受けられます。
「よし、じゃあ森に入ったぞ」
「じゃあ帰る途中で白夜に会う。あんたは確か白夜さんだったか」
「あんたは遊星さんだったね。どうしたんだい、こんなところで」
「つり橋を見に行っていたんだ。気になることがあってな。まぁ俺の気にし過ぎだったみたいだが。あんたこそどうしてこんな森の中に?」
「俺は生物学者だからな。この村の生態系や自然を少し見てみたかったのさ。ほら、料理で出された山菜とか、どこに生えているのかなって気になってね。それに肉料理だって出たじゃないか」
「ああ、確かにあのステーキは美味しかった。《アイデア》振っていいか、GM」
……ああ、いいですよ。どうぞ。
遊星 《アイデア》55 → 42 成功
「そういえばあの肉、食べたことない味付けと食感だったな。なんの肉だったんだ?」
「あんたも気が付いたか。俺も気になってな。村を調べても家畜はなかった。つまりこの自然のどこかに住み着いている生物の肉ということだ。気にならないか?」
「村長もこの村で取れた動物を使った料理って言ってたな。なるほど、確かに気になる」
「てなわけでさ、俺と一緒に森を散策してみないか? 目的を果たせなくても都会から離れた自然を満喫するだけでもリフレッシュにはなるぜ。あんた公務員なんだろ?」
「ああ。職務に追われて疲れていたんだ。ここなら確かに、いい空気が吸えそうだ」
えっと、2人で森を散策するってことでいいですか?
「ああ」
「俺はそのつもりだ」
では特に何も見つかりません。また森は村へ続く道付近は開けていて見通しがいいですが、人間の手は一切入っていないために深く入ると迷子になってしまう危険性があります。
「白夜さん、ここまでにしないか?」
「ああ。これ以上は迷っちまうかも知れないからな。にしても、動物1匹も見かけやしない。夜行性なのか?」
「だが綺麗な自然だったな」
「ま、それだけでも設けもんか。せっかくだし、宿まで一緒に戻らないか? ちょっとしたオカルト話ならできる」
「ああ、お願いする」
皆さん探索終了ですね。
では次回は時間を飛ばして夕食の所から始めていきますよ。
――To be continued…
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