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ドリトル先生と日本の鉄道

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第二幕その五

「自分でしようと思ったらね」
「周りの人達にですか」
「彼等にもね」
 動物の皆も観て言うのでした。
「止められるんだ」
「それで、ですか」
「お掃除は出来ないんだ、しても物凄く下手だとね」
「言われるんですね」
「残念なことにね。人にしてもらうことはね」
 それはというのです。
「好きじゃないのに」
「いや、先生家事全然駄目じゃない」
「お料理もお洗濯もお掃除も」
「全部ね」
「だからだよ」
「私達がしているの」
 皆が先生の言葉にそれぞれ言います。
「だからね」
「それはね」
「ちょっとね」
「僕達も任せられないよ」
「先生にお掃除とかは」
 それで止めるというのです。
「得手不得手があるけれど」
「先生は特にそれが凄いから」
「学問は得意でも」
「スポーツや家事になると」
「全く駄目だから」
「学問じゃなくてね」
 本当にと思う先生でした。
「家事の才能があれば」
「いや、それじゃあ先生じゃないし」
「それもね」
「ちょっとね」
「先生らしくないから」
「それはね」
「お掃除が得意だったら僕じゃないっていうのも」
 それもというのです。
「困るね」
「そう言われてもね」
「先生はね」
「それが先生って言っていいから」
「だからだよ」
「家事は僕達に任せて」
「学問に専念して欲しいんだよね」
「困るね、それも」
 どうにもと言った先生でした。
「僕にしても」
「何かお話されてますけれど」
 ここでまた館員さんが言ってきました。
「この蒸気機関車はです」
「看板なんだね」
「この博物館の」
 そうだというのです。
「そのこともあって」
「いつもですね」
「奇麗にしていますしそれがです」
「楽しんだね」
「はい、ですから」
 それでというのです。
「楽しんでいます、ただ」
「ただ?」
「この季節はそろそろ人が多くなります」
 そうなるというのです。
「特にお子さんが」
「ああ、来るんだね」
「そろそろです」
 まさにというのです。
「それで忙しいんです」
「そうなんだね」
「ですからお掃除が終わったら」
「それからはだね」
「子供達にですよ」
「鉄道のことをお話するんだね」
「はい、そうします」
 館員さんは先生に笑顔でお話しました。 
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