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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第百五十六話

 
前書き
前半と後半の関連性ェ…。 

 
「ふみゃおぉぉぉぉぉん…………みゃふ…」

一夏がくぁ…と口を開けてあくびをかます。

「おい、寝るな一夏。お前一度寝たらナニがあっても起きんだろう」

文化祭まで一週間をきった教室はとても慌ただしい。

今も被服室から持ち込まれたミシンがカタカタと衣装を縫う音がしている。

一夏は教室の前方で練習の合間に箒の膝の上でダレていた。

「みゃふ……練習もそう急がんでいいだろ…
それなりにできているんだから…。
今仕上げても後でだれる」

くぅ…くぅ…。

そしていつのまにやら寝息をたて始めた。

「箒ちゃん」

「ん? どうした五反田?」

弾は箒の膝の上の一夏を指差した。

「今って、憑けてないんだよな?」

「ああ、そうだな」

弾は一夏の頬をむにむにとつつく。

「んみゃぅ……みゅぅ…」

煩わしそうに一夏が顔を反らす。

「五反田、そろそろやめておけ。後ろから見るとお前が私の胸をつついているように見えるぞ」

シュバッ!と弾が後退り、後ろを見る。

するとクラスの全員がニヤニヤしていた。

「おい、なんだよその顔は」

「大丈夫大丈夫、お前に篠ノ之の胸を触れるような度胸が無いのはクラス全員が知ってるから」

弾が再び箒を見るとカラカラと笑っていた。

「すまんな、少しお前を弄りたくなった」

「そういうのは一夏とやってくれ…」

「ん? 一夏といつもしているようにしていいのか?」

箒は胸の中で眠る一夏の顎をクイっと上げ、自身の唇を近づけた。

「いいわきゃないでしょっ!」

鈴がシャーペンを投げ、箒が紙一重でかわす。

トスっと背面の掲示板に刺さる。

「最近物を投げられてばかりだな…」

「アンタが教室で破廉恥な事しようとするからでしょ!?」

「破廉恥とはなんだ破廉恥とは」

「んゅぅ…………んゆ?」

「なんだ起きたのか、つまらん」

「みゅ?」

箒は一夏に顔を近づけ、互いの鼻先をピトっとくっつけた。

「みゃおおぉぉぉぉん♪」

一夏がこしこし、と鼻先を擦り付ける。

「うなーん…❤」

「箒ー。男子共の精神衛生上良くないからその猫さっさと叩き起こしなさい」

「ん、そのようだな」

箒がひざの上にのせていた一夏をたたせる。

「起きろ」

箒が一夏の目の前で指を鳴らす。

箒の指はバチン‼ という大音量と火花を出し、大きなサイオン波が教室に撒き散らした。

数名が耳を押さえていた。

「ふみゃっ!? フシャー!」

一夏は咄嗟に後退り、背を丸めて威嚇していた。

「…………………みゅ?」

一夏は箒の指を見て、立ち上がる。

左右をキョロキョロと見渡した。

「起きたか」

「んー……起きたは起きたけどさ…。
サイオン波撒き散らすのやめよーや…。
周り見てみろよ」

「ふむ。鈴と五反田と他数人が耳を押さえてるな…。まぁ、害はあるまい」

「はぁ……」

その後は三度劇の練習をし、その全てで、一夏と箒はクラスメイト達を呆けさせた。












同日16:12 織斑家

「ただいまー」

「帰ったぞ姉さん」

「お帰りなさい二人とも」

帰宅した二人を束が出迎え、その後ろからロリsが一夏に駆け寄る。

「わぷっ…………ん?」

抱き付かれた一夏がはたと気付く。

「お前ら……背ぇ伸びた?」

一夏は既に靴を脱ぎ、土間から上がっていた。

「一夏お姉ちゃんよりおおきい?」

「お兄さんを越しましたか?」

一夏がいい淀む。

「うむ……エレンもリムも伸びているな。冬には一夏を越すかもな」

箒がハイパーセンサーの実測値からそう判断する。

一夏はまだ抜かれてない事に少し安堵した。

「えーと…ごめん、ちょっと放してくれるか三人とも」

三人がしぶしぶ一夏から離れる。

「束さん。連槍は?」

「連槍…うん、いいネーミングだね。勿論来てるよ」

一夏がリビングに入ると、スコールとオータムがソファーに腰かけていた。

「よう。ちゃんと来てるな」

「ええ、雇い主の呼び出しですもの」

「お、おう、そだな」

「んじゃ、ちょっと来てくれ」

ドアの前にたったまま、一夏が二人に手招きする。

二人は一夏に付き従い、織斑家の一番奥まった場所に来た。

「トヨタマ」

『了解』

唐突に、壁が割れた。

「ぅおっ!?」

「この下にラボがある。いくぞ」

一夏は開いた壁の中…SFチックなエレベーターの中に入った。

まんまネェル・アーガマのそれ…完全に趣味である。

カチ…カチ…とメーターが動き、やがて最下層へ。

「地下700メートル」

「ななひゃっ!? はぁ!?」

「おー…、ナイスリアクションだオータム。身内は俺と束さんのデタラメさに慣れちまってだーれも驚きやしねぇ」

三人が出ると、そこは晴天だった。

「……は?」

「あら…これは…」

二人が上を見上げると、太陽が燦々と輝いている。

「どう? 試作ジオフロント。
100×100×π×400立法メートルの円柱だよ」

ただひたすら真っ白い空間と輝く太陽と所々聳える柱。

「さ、こっちだよ」

一夏が二人を連れて行ったのは円柱の隅だ。

縦横10メートル四方のゲートが壁に着いている。

「ハッチオープン。アルヴァトーレ、アグリッサスタンバイ」

一夏の呼び掛けで、壁…ではなく床が割れる。

全く継ぎ目の無かった場所が大きくへこむ。

10×10メートルの正方形が三人の立っている2メートルを挟んで二つ。

それがへこむと真ん中からぱっくり割れる。

「ねぇ壁から出てくると思った? 思ったよね? 残念床からでてきます!」

「…なぁ、お前疲れてるのか…?」

「おお! オータムよ!ようやく打ち解けてくれてなにより。
まぁ、ぐちゃぐちゃのどろどろに溶け合った仲だしねー」

「なっ!?」

オータムが真っ赤になる。

パァン!パァン! パァン!パァン!パァン!

一夏の頭に二発、心臓と両肺に一発づつ弾丸が叩きこまれた。

「スコール!?」

放ったのはいつの間にか拳銃を抜いていたスコールだ。

「大丈夫よ」

前のめりに倒れるかと思われた一夏はすんでの所で足を踏み出した。

そして、一夏の手には金属片が握られていた。

「流石に体内拡散弾頭はダメだとおもうぞスコール」

「あらごめんあそばせ」

「まぁいいや…」

困惑するオータムを他所に、一夏が指を鳴らす。

小気味いい音と共に、駆動音が響く。

「お前らの新装備だ」

「どこのマッドサイエンティストよ」

せり上がってきたのは、巨大な黄金のエイのような物体と、同じく巨大なホバークラフトのような物体だ。

「そっちの金色がスコールので紫がオータムね。
トリセツ送るからちゃんと読んでね」

一夏はそれだけいうと、少し離れた場所にパイプ椅子を置いてホロウィンドウを弄り始めた。

「あー……取り敢えず、説明書を読もう」

「そうね…」

十分後、二人はISを纏い、それぞれの追加ユニットの上に乗っていた。

ソケットに足を乗せると、ガチン! と固定される。

ソケットは沈み込み、それぞれの腰部ハードポイントがロックされた。

「おー…なかなか決まってるぞ『連槍』」

「あら、新しいチーム名かしら?」

「ガ・ボーとガ・ジャルグだからな」

一夏が立ち上がり、椅子を片付ける。

「じゃ、二人で模擬戦やってよ。使って慣れるのが一番でしょ」

ガ・ジャルグとガ・ボーのマスクタイプアイカメラが互いを視界に入れる。

「ああ、この空間はオリジナルコア五基の力で護られてるからな。
好きなだけビームもレールガンもぶっぱしていいぞ」

コアナンバー0000:橙、0001:イザナギ、0007:アマテラス、0008:スサノオ、0009:ツクヨミの五基だ。

例えコロニーが落ちてきても耐えるであろう。

オータムのガ・ジャルグが、六本の足を展開した。

カシャカシャと蜘蛛のように進む。

「おお…結構スピード出るな…」

「オータム、一応言っとくけどソレ飛べるから」

「言われなくても知ってるっつーの!」

フワリとガ・ジャルグが浮遊する。

そして、200メートル先…ガ・ボーの対角線上に位置取った。

一夏は近くのゲートから管理室に入る。

そして、服を収納しムーバルスーツを纏う。

胴体と頭部だけのそれだ。

さらにサイコシャード製の義肢を外すと、管理室のジェルベットに横たわった。

「ケムエル・システム起動」

一夏のボイスコマンドでジェルベッドが床に沈む。

カシャンとハッチが閉じ、一夏が円筒の中に入る。

バッ! と円筒内部に大量のウィンドウが出現する。

「あー、あー…聞こえてる?」

『聞こえてるぜ』

『同じくよ』

「よし、じゃぁ今から結界でこの空間を隔離する、好きなだけ暴れろ。
バトルスタートだ」









初撃は互いの最大火力武装…アルヴァトーレ、アグリッサの先端部主砲の撃ち合いだった。

合計GNドライヴ数34基分のエネルギーがぶつかり合う。

ドッ…! と衝撃波がひろがったが、ディスク状のジオフロントは傷一つ付かなかった。

「凄いわねこの部屋…」

「全くだな」

オータムはガ・ジャルグを浮遊させ、ガ・ボーとの距離を詰める。

その両手の先端から、ビームの刃を出しながら。

「ちょっと坊や、これ手が届かないのだけれど?」

スコールはミノタウロスのように腰をアルヴァトーレに沈めており、前方まで手が届かない。

『何の為のクローアームだと思ってやがる。
クローアームで格闘しながら携行武器を使うためだと何故わからん』

「ええ、そうでしょうねっ!」

ガ・ジャルグのビームサーベルを、スコールはGNフィールドで受けた。

「くっ…GNドライヴ十数基分のバリアか…そうそう破れそうにねぇな…」

『オータムの言うとおりだ。ガ・ボーとガ・ジャルグが戦えば決着は付きにくい。
ま、慣らし運転だとでも思っとけ』

ガ・ジャルグは十六、ガ・ボーは十七のGNドライヴを機体に内蔵している。

フィールドやビームの出力は推して図るべしだ。

『なお、ガ・ジャルグは防御主体、ガ・ボーは攻撃主体のセッティングをしているが絶対ではない。
現にいまはガ・ジャルグが攻めている』

「いちいちうるさいわよ坊や!」

ガ・ボーのクローアームがガ・ジャルグを殴り飛ばした。

数メートル後退したガ・ジャルグは、機体前部の脚を前方に向けた。

GNフィールドにガ・ジャルグの脚先が刺さる。

『おお、よくその使い方がわかったな』

が、その脚はアルヴァトーレのアームに掴まれた。

『あ、再生魔法あるから壊しても殺してもいいよ』

一夏がウィンドウを操作すると、ガ・ジャルグの脚先のブレードが高速振動を始める。

高振動ブレードだ。

『さぁスコール、どう防ぐ?』

「……Fa〇king kid」

スコールはクローアームでオータムをぶん投げた。

『宜しい。では死合続行だ』

「「F〇ck!!」」















翌朝

「起きろー!」

「お兄ちゃん朝だよー」

「ん……おー……」

ムクリ、と暦が体を起こす。

「はぁ……」

「なんだよ兄ちゃん。朝っぱらからため息なんかついて」

「夢見がわるくてさ」

「夢見? お兄ちゃんでもそんなロマンチックな事言うんだね。で? どんな夢?」

「………アラクネと、でかいカニに襲われる夢」

「なぁ月日ちゃんアラクネってなんだ?」

「蜘蛛の頭から人間の上半身がはえた怪物だね」

「そいつらに襲われて……襲われて……あれ…僕どうなったっけ……」

「んなこたぁどうでもいいんだよ兄ちゃん。さっさとメシ食えよ」

「そうだね……」




暦のベッドの下。

そこでは、小さな立方体が、鈍く輝いていた。
 
 

 
後書き
ガ・ボー
日本名 黄金槍(おうごんそう)
アルヴァアロンwithアルヴァトーレ
メインカラー ゴールド
使用者 スコール
主機 GNドライヴ 計十七機(外装に十四機)
※本体であるアルヴァアロンにはツインドライヴ一対補機一基の計三基。
※ツインドライヴはウィングの付け根にあり、補機がコーンスラスター。
ガ・ジャルグとは違い、出力は火力に多く振られている。

アルヴァアロン
本体の武装はGNビームライフルとGNビームサーベルという簡素な物だが、フルスキンタイプ故に元兵士のスコールには扱いやすい。
またビームサーベルは刀身を調整してナイフにできる。
一見ゴールデンドーンより自由度が低いが、クラビカル・ウィングで粒子を制御するので実際はゴールデンドーンより汎用性が高い。
武装
ビームサーベル
ビームライフル
クラビカルウィング

アルヴァトーレ
アルヴァアロンの外装ユニット。
直列ツインドライヴを七対計十四基。
完全態のガ・ボーのGNフィールドはカンヘルでも一撃では破れない。
武装
GNファランクス 22門
機首部ハイパーGNカノン
高周波クローアーム 二基
GNファング(フルスペック) 45基
etc






ガ・ジャルグ
日本名 深紅槍(しんくそう)
ガラッゾカスタムwithアグリッサ
メインカラー ダークパープル(蜘蛛)
使用者 オータム
主機 GNドライヴ 計十六基。
※本体コアファイター部に直列ツインドライヴ一対計二基。アグリッサに直列四対と通常ツイン三対計十四基。合計十六基。
ガ系MSの装備を全乗せした機体。
武装が多いのはスコールの後衛で円香を直接守るため。

ガラッゾカスタム
GNフィールドジェネレーターは両肩にあり、アグリッサのフィールドと合わせ絶対的な防御力を誇る。
出力の大部分をフィールドに回すよう設計されており、一夏が円香を大切にしすぎている証拠と言える。
指部ビームサーベル5×10
腕部GNバルカン
肘部GNビームカッター
GNメガランチャー
GNビームサーベルファング(スローネ型)
GNヒートサーベル(ファングとは独立)
GNビームサーベル
etc

アグリッサ
武装
GDCC
脚部高周波ブレード
脚部GNバルカン
GNドライヴ本体に八基(直列四対)脚部に一基ずつの六基、計十四基。
GNフィールドジェネレーターを脚部に搭載しており、脚を基点に内外にフィールドを展開可能。
脚部にGNドライヴを装備させるため脚部が本来より多少大型化している。
一夏が想定する戦闘スタイルはGNフィールドの中に円香を匿いつつの後衛。

GDCC グドック
GN-Drive Direct Connect Canon
全GNドライヴからエネルギー供給を受けて放つ。

 
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