SAO-銀ノ月-
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「少しお話ししませんか?」
前書き
ちなみにこのガーネットさんはガールズ・オプスのキャラクターです。本当は最初のシーンを除けば敬語なんですが、敬語キャラ3人はちょっとということで無理やり男言葉を使ってる感じに。
「どどどどどっ、どうする!?」
「ガーネットさん、落ち着いてください!」
そうしてガーネットが慌てている間にも、《リトルネペント》の群れは押し寄せてきていた。森の木々を避けながら来ているために侵攻スピードは遅いが、森の中ゆえに周囲全てから迫っている。どう見ても逃げる隙間などなく、ユイの落ち着けという言葉も届かない。
「お、落ち着けって言われても! ……もしかして、プレミアさんならなんとかなるとか!?」
「いえ。初めての経験です。ワクワクします」
「ワクワク……?」
とはいえ同じ状況にもかかわらず、プレミアの落ち着きようから彼女に助けを求めるものの、まさかワクワクしているとはガーネットは夢にも思わず。もちろんユイに戦闘能力がないことは分かっていて、ガーネットは打つ手なしだとうなだれる。
「……まあ死んでも町からだからいいけどさ……」
「確かにわたしではダメですが、ガーネットならなんとかなりませんか?」
「諦めるのは早いですよ!」
「え……わ、アタシが?」
ガーネットが諦めて座りかけた瞬間、二人に手を引かれてまだ《リトルネペント》がいない方向へと走り出した。とはいえ敵がいない訳ではなかったが、触手の動きは先の一体で掴んだプレミアが、そのままの勢いをつけた単発突撃系のソードスキルで仕留めてみせて。その隙にユイがウインドウを表示し、走りながらガーネットに説明する。
「この魔法、お願いします!」
その魔法は、サラマンダーが得意とする炎系の上級魔法。本来ならば初心者のガーネットが使える魔法ではないが、つい先ほど使い道がわからず放置していたスキルポイントを全て魔法に振ったために、一応は使えることとなっていた。
「これ……でもアタシのMPじゃ……」
しかして本当に使えるかというと別問題であり、先ほど魔法使いになろうと決めた程度のガーネットでは、今までの戦闘の消耗分を補うことは出来ずに。やはり無理だ、と首を振るガーネットに、透明の小瓶が投げ渡される。
「MPポーションです。どうぞ」
それはプレミアが、何かショウキたちの役に立ちたいと買い込んでいたMPポーション。あいにく今まで使い道はなかったが、実におこづかいの三割がポーションの購入に当てられており、その効果はMPの上限の一時的な上昇。ようやく買っていたポーションが役に立つことに内心で喜びながら、プレミアは師匠に教わった通りに細剣を構え、ガーネットを守るように後に続く《リトルネペント》と対峙して。
「わたしが時間を稼ぐので、あとはお願いします」
「……おう、任せろ!」
そうして正確無比な細剣の一撃がまたもや《リトルネペント》を貫き、そのうちの一体をポリゴン片に変える。とはいえプレミアもこのような状況は初めてと語っていて、それでも自分を信じて戦っている後ろ姿にガーネットは勇気を貰い、ポーションを一気に飲み干しカンニングしつつの詠唱に移る。
「すぅー……エック・カッラ・ブレスタ・バーニ・ ステイパ・ランドル――」
深呼吸の後、ガーネットは杖を大地に突き刺し魔法の詠唱を始めていた。プレミアが持ちこたえてくれているとはいえ、あいにくと《リトルネペント》は背後からも迫ってきており、詠唱を失敗している余裕はない。ただし今のガーネットに失敗はなく、炎と化す魔法の力が大地へと伝わっていく。
「プレミア!」
唱えるは悪魔の炎。破裂する死を呼び森の軍団を焼き尽くす、そんな意味が込められた文言が浮かび上がるとともに、ユイの警告がプレミアへと飛ぶ。触手からの攻撃を受けてHPをすでに半分ほど減じさせていたプレミアだったが、その警告を受けて細剣を横切りに薙いで触手たちを切り払いつつ、ガーネットの隣まで浮遊しつつ後退する。
「――ドロート!」
その瞬間、ガーネットが力ある言葉を唱え終わり、大地から炎が噴出した。それはまるで間欠泉のようであり、ガーネットの周辺に集まっていた《リトルネペント》の直下から、弱点である炎が嵐のように炸裂する。
「これが魔法ですか」
そんな大魔法を見たことがなかったプレミアの関心とともに、炎の間欠泉は徐々に弱まっていく。幸いなことに集まっていた《リトルネペント》で弱まったのか、森を焼くようなことはなく、鎮火すると元の森の景色へと戻っていた。
「お……終わっ、りました、たか?」
「はい。ガーネットのおかげでみんな無事です」
「ありがとうございます、ガーネットさん!」
「ほ……ほんとだ! やったぁ!」
魔法を放っていた当初からつぶっていた目を開け、ようやく自らの魔法が起こした結果を自覚できたのか、ガーネットが大きくガッツポーズをしてみせて。そのまま感激のあまりプレミアの手を握ったままぶんぶんと振り回し、全身で喜びを表現する。
「いやー、もう地面からぶわーって! すごい強そうなのが、その、ぶわーって! ……あ、プレミアさんは大丈夫だったか!?」
「わたしは大丈夫です……わたしも、ガーネットを守れて嬉しいです」
ガーネットのように感情を表現することは出来ないが、プレミアも初めて『誰かを守る』ことが出来て満足げに微笑んでいた。今までショウキたちに守ってもらっていただけのプレミアだからこその喜びであり、心配げなガーネットにガッツポーズをしつつ、回復ポーションを飲んでいく。
「じゃあこの調子で、クエストのアイテムを手にいれちまうか!」
「しかしガーネットさんはMP切れでプレミアはダメージを受けています。1度、出直した方がいいのではありませんか?」
しかしてクエストの目標は《リトルネペント》たちの焼却ではない。あくまで花がついた《リトルネペント》から採取出来る胚種が目的だが、もちろん全て焼き尽くした辺りに花びらが残っているわけもなく、この調子で行こうというガーネットにユイからのストップが入る。
「あ、そうだな……」
「わたしもユイに賛成です。町はどこだったでしょうか?」
「はい。あちらに――」
一刻も早くクリアしたいというのは山々だったが、MP切れというならどうしようもない。一度休憩しようと《ホルンカ》に戻ろうとすれば。ユイからのナビゲートを受けて、一同がそちらを向いて見たものは。
「……いっぱいです」
「なんでまだ来てるんだよ……」
恐らくはガーネットの魔法に巻き込まれなかった《リトルネペント》。数は先程よりも少なかったものの、もうガーネットたちに戦える戦力はない。正確に言うと戦う気力もないとため息を一つ、さっさと逃げようとしたガーネットへと声がかけられた。
「ガーネット。こっちだ」
「あ……」
「どちら様でしょう?」
森の奥から現れたのは、銀色のふわふわとした髪をたなびかせたシルフの女性。その両腰に二刀を携えた彼女の顔を見て、ガーネットがばつが悪そうに顔を背けて。
「私の名前はルクス。自己紹介は後だ、早く逃げないと」
「プレミア、ガーネットさん。この方は大丈夫です。ついていきましょう!」
「……わかった」
森を暴走する《リトルネペント》の群れは依然と存在しており、ルクスと名乗るシルフの先導に森を進んでいく。不思議と《リトルネペント》に会うことはなく、森の奥にあった洞穴へと逃げ込んだ。
「逃げきれたかな……?」
「はい。久しぶりで、ありがとうございます、ルクスさん!」
「ユイの知り合いですか?」
「ああ……改めて、私の名前はルクス。リズやショウキさんの友達なんだ。話は聞いてるよ、プレミア」
どうにか《リトルネペント》たちを振りきれたのか、ルクスは息を整えながらユイに視線を送ると、周囲のサーチをこなしたユイから太鼓判を押されて。そうして改めて、ルクスは屈んでプレミアの目線に合わせながら、ゆっくりとした口調で自己紹介をして笑顔をみせた。
「ショウキたちの友達ならわたしも友達です。よろしくお願いします」
「うん。それと……」
「…………」
「えっと……ガーネットさんともお知り合いなんですか?」
プレミアと握手してからルクスは立ち上がり、居心地の悪そうなガーネットへと振り向くが、肝心のガーネットはそれを避けるようにそっぽを向く。そもそもガーネットとこうしてクエストに来ているのは、仲間と仲違いしたからだとユイは思いだし、おずおずと聞いてみればルクスは困ったような表情で。
「まあそうなんだけど……私というか……」
「ルクスー! そっちはどうー?」
あはは、とどうしたものかとルクスが笑っている間に、洞穴へ新たな闖入者が飛翔してきていた。金髪のツインテールを揺らした露出度の高い改造和服を着た、ルクスと同じシルフのようだったが、その体格はずいぶんと小さい。
「こっちは大丈夫だったよ、グウェン。そっちは?」
「大丈夫大丈夫、麻痺させてネペントの巣穴に放り込んでやったわよ! ……っと」
グウェン――と呼ばれたシルフもまた、洞穴の中に着地するとともに、ガーネットから顔を背けていた。こっちが仲違いした友達らしいとユイは察することが出来て、ルクスとともにはらはらとその成り行きを見守ると、グウェンがわざとらしく咳払いを繰り返して。
「ゴホン、ごほんごほん、あー、えっと……ガーネット。その……ごめんなさい」
「え?」
「まだ初心者なのに無理やり連れ回しちゃって、えーっと……悪かったわね、って言ってるのよ!」
「いやいや、悪いのは連れてって貰ってたのにヘソ曲げたアタシだから! うん、ごめんな……ごめんなさい!」
「はぁ? あたしが悪いって言ってやってんでしょ!?」
しかしてグウェンが口火を切った謝罪合戦は、そのままどちらが悪いかを競いあう決戦に変わっていき、見物していたルクスはほっと胸を撫で下ろした。そんないかに自分が悪いかを叫びあうという理解できない惨事に、プレミアは首を捻りながらとことこと近づいていく。
「よくわからないのですが、『仲直り』ということでいいのですか?」
「……なによ、このチビッ子」
「む。『ちびっこ』ではありません。プレミアです。それに背丈はあまり変わりません」
「は? はー? あたしの方が大きい……けど? よしんばあんまり変わらなくても、これは小さいアバターだから!」
普段から使っているアバターではなく、ルクスのようにSAOのデータを使ったアバターでも遊びたいと、ルクスに付き合ってもらって鍛えていた――などというグウェンの事情など、もちろんプレミアが知るよしもなく。
「ぐ、グウェン……落ちついて……」
「そういえば、ルクスさんたちはどうしてここに?」
そんな謝罪合戦は、乱入者によって似たような体格どうしの戦いになりかけて、慌ててルクスが止めに入って。さらに話を流そうとユイが別の話題を振ると、計算通りにグウェンが胸を張って。
「ま、通りすがりの正義の味方ってやつ――」
「ガーネットがこのクエストを一人でやると言っていたからね。仲直りしよう、ってずっと待ってたんだ」
「ルクス!!」
グウェンが何やら言おうとする前に、ルクスが端的に事実を説明する。幸いなことにガーネットは《ホルンカ》に現れたが、グウェンが謝るための心の準備をしている間にガーネットたちは森へ移動し、しかも《胚種》を違うプレイヤーに投げ込まれる事態になってしまって。どうにか助けようとルクスは安全地帯を見つけ、グウェンは《胚種》を投げ込んだプレイヤーを麻痺させた上で《リトルネペント》の巣に投げ込んでいて、今に至る。
「それは、失礼しました。グウェンも『いいひと』です」
「……ふん。見る目あるじゃない」
「じゃあガーネット。よかったらこのクエスト、私たちにも手伝わせてもらっていいかな?」
「……うん、頼むわ!」
プレミアの拍手に気をよくするグウェンをよそに。パーティにルクスとグウェンを加え、《リトルネペント》たちを引き寄せる《胚種》を投げ込む愉快犯プレイヤーもいない今、先程までの苦戦は特になく。ガーネットの残念なリアルラックによって多少の時間はかかったものの、無事に《リトルネペントの胚種》を入手することに成功する。
「なあ、プレミアさん。ユイさん。ありがとな」
「はい?」
そうして《ホルンカ》の町に戻るとともに、《リトルネペントの胚種》を渡して。民家に全員は入れないと、途中参加のルクスとグウェンは外で待ってもらっている。そうして民家にいた女将が胚種で薬を煎じているのを見ながら、ガーネットは照れくさそうにそう呟いた。
「二人のおかげでグウェンとも仲直り……いや、このゲームを続けようって気になったからよ」
「ゲーム……いえ。では、ガーネットもこの世界が好きになりましたか?」
「おう! おかげさまで大好きだ!」
プレミア本人もすっかり忘れていたけれど、そもそもこうしてクエストに出たのは、ガーネットにこの世界のことを好きになってもらいたかったから、ということを思い出して。誇らしげに魔法使いの杖を撫でるガーネットの姿からは、もはやその言葉が嘘という可能性すら浮かばない。
「それなら、よかったです。嬉しいです」
「今度はもっとスゴイ魔法とか覚えてくるからさ。またクエスト行こうな!」
自分の働きで、この世界を好きになってくれた人がいる。それはショウキたちがプレミアにしてくれたことであり、プレミアの心はとても温かくなって。
――それと同時に、非常に寂しくなった。
「…………」
……そうしてガーネットたちと別れて、ユイもキリトに呼ばれたといなくなり、プレミアは自分の部屋へと戻ってきていた。初めて得た自分の部屋は、つい昨日までは何もない殺風景な部屋だったものの。今は、部屋に何もないことを気にしていると知られてから、様々なものをプレゼントされて飾りたてられていた。
もはや空っぽの部屋などとは口が割けても言えないものとなっており、共に冒険して手にいれた《浮遊の魔術書》は最も目立つ場所に飾ってある。自分を拾ってくれたショウキにリズも、様々なことを教えてくれたアルゴにアスナもユイも、そこから仲良くなったシリカたちみんなも、今日ショウキたちに関係なく友達になったガーネットたちも。プレミアはみんなのことが大好きだった。
……大好きだ。自信をもってそう断言できる。できる、からこそ。プレミアは自分の心にぽっかりと穴が空いたように感じていて。
「ショウキ? リズ?」
ただしその感情がどういったものかは分からずに、プレミアは漠然と『寂しい』と思いながら部屋のベッドで横になっていたが、廊下から人の気配がして問いかけた。店ならともかく、自分たちが暮らしているこのスペースともなれば、大体はショウキかリズのどちらかだったが。
「おなたは……?」
部屋の扉を開けて入ってきた人物は、そのどちらでもなかった。暗灰色の革鎧と腰に帯びたカタナ、流れるような銀髪と眼帯――彼女が《剥伐のカイサラ》と呼ばれるフォールン・エルフだということは、プレミアはすぐに知ることとなる。カイサラは恭しく礼をすると、プレミアに対して手を伸ばした。
「お迎えにあがりました。巫女様」
「……っ」
ログイン特有の独特な感覚に顔をしかめながら、ショウキはリズベット武具店――正確には、店に併設された自身の部屋へと現れていた。といっても特に用事があるわけでもなく、なにか虫の知らせのようなものを感じてログインしてきただけなのだが。
「プレミアー?」
なのですることと言えば、虫の知らせをしてきた彼女への挨拶をと。店にいればいいが、と扉を開いた先では、ショウキの予想とは違う形でプレミアを見つけることとなった。
「……ショウキ」
向かいのプレミアの部屋、その扉が開けっぱなしになっており、すぐそこに黒髪の少女は座っていた。仲間たちが押しつけた様々なものが飾り立てられた雑多な部屋、そのベッドに座ったプレミアに、何故か気恥ずかしいものを感じてしまって、ショウキは無意識に目を背ける。
「ああ、悪い。休んでたか?」
「いえ、大丈夫です。それより、少しお話ししませんか?」
「……そこじゃなきゃダメか?」
「ダメです」
ポンポンと、プレミアは自分の隣に来いと示すようにベッドを叩く。一応は確認してみたが、やはりショウキには拒否権はないらしく、観念してベッドに失礼する。
「夢だったんです。ショウキをベッドに誘うの」
「……それ絶対に外で言わないでな」
「よくわかりませんが、わかりました。今日、すごい冒険をしてきたんです」
どことなく懐かしいやり取りをしつつも、プレミアは今日の冒険とやらについて語りだした。とても嬉しそうに話すプレミアの姿からは、幸いなことに楽しい冒険だったことがうかがえる。ユイとともにガーネットというプレイヤーと出会い、ともにモンスターを倒しながら町にたどり着き、《リトルネペント》との戦いで罠にはまりながらも三人で突破して。それから――
「ルクス?」
「はい。グウェンもです」
ルクスとグウェンという、ガーネットが喧嘩別れしたという友達当人に助けられ、ガーネットとグウェンは仲直りが出来たという。世間は狭いな、と苦笑するショウキをよそに、プレミアの話は続いていく。
「それでガーネットと友達になれました。また一緒に冒険に行く約束をしたので、ショウキも是非」
「ああ。よかったな、友達が出来て」
「……はい。そうなんです。そのはず、なんです」
そうして今日のちょっとした冒険を語り終えたプレミアだったが、ショウキの応答を境にして、その表情は話している間とは違って深く沈んでいた。自身のワンピースにシワができるほどに強く握りしめ、まるで心臓発作でも起きたような様相に、ショウキは慌てて立ち上がった。
「プレ――」
「大丈夫です。身体が苦しいわけではありません。『こころ』が……苦しいんです」
どうした、とショウキが問いかけるより早く、プレミアは苦しみながらも自身に何が起きているかを語りだした。その表情は、いつも無表情の中に小さく笑みや不満を覗かせる、普段のプレミアの表情ではなかった。
「わたしは、皆さんが大好きです。皆さんと友達になれて、とても嬉しいんです。ですが、わたしは……『にんげん』じゃないんです」
「…………」
「いくら皆さんが大好きでも、違うんです。住んでる世界も、考えてることも……いくら『にんげん』について学んでも、わたしは……!」
プレミアは人間ではない。ショウキたちにとっては忘れがちなことだったが、今のように仮想世界で一人きりになるプレミアは違う。どうしてもショウキたちは違う世界たちの住人であり、あくまでプレミアの住む世界はゲームなのだと実感してしまう。そこまでショウキが思い至れば、プレミアは涙を流しながらショウキにしがみついた。
「おねがいします……今までのおねがいが、なにもかもなくなってもかまいません。これが最後のおねがいです。わたしを、わたしを――」
――『にんげん』にしてください。
「それは……」
腰にしがみついた少女からの、絞り出したような声にならない声。今までの願いも、これからの願いもいらないと言いきるほどの、少女の全てを賭けた願い。
「……無理だ」
ただしショウキに、その願いを叶えてやる力はなく。彼に出来ることは、ただ残酷な事実を伝えることだけだった。
後書き
拙者シリアス展開とか書きたくない侍
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