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ABULHOOL IN ACCELWORID

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a=18

「で…だ。ログを見たらわかってると思うが人工皮膚が少し剥がれてな。
張り直しを頼む」

「ふっふっふ…そのくらい知ってるだや…
だけど!張り直す必要はないだや!
何故なら!」

コロバセが近くに置いてあったボタンを押すと、床からなにかがせり上がって来た。

「新しい腕を用意してるからだや!」

せり上がって来たなにかはマネキンだった。

そしてその腕だけがリアルだった。

「新しい腕?付け替えるのか?」

「そうだや!タクミちゃんの新作だや!昨日遅くまで調整してたんだや!」

あぁ…それでさっき卵の上で寝てたのか…

「コロバセさん、病院の床にこんな仕掛けしていいのか?」

「…………………誰にも言わないで欲しいだや」

黒雪姫先輩のツッコミにコロバセは弱気になっていた。

いや、そうなるならそもそもやるなよ。

「じゃぁ早く付け替えるだや!そこの女の子も手伝うだや!」

「あ、あぁ…」

「取り敢えず君はハル君の右腕を持つだや」

そしてコロバセが俺の左に、黒雪姫先輩が右に来る。

「じゃぁハル君。腕を外すだや」

はいはい…

服を脱ぎ、上裸になった。

そのまま両腕を水平に伸ばす。

その両腕をコロバセと黒雪姫先輩が掴み…

「ディスコネクト・レフト・アンド・ライト・アーム」

ガチャン!

『両腕の接続が外れています。仮想腕部を展開しました』

とARウィンドウが開いた。

「お?どうしただや先輩ちゃん?」

見ると俺の右手を持った黒雪姫先輩は顔を赤くしていた。

「な、なんでもありません」

「あぁ!わかっただや!ハル君の体に興奮してるんだや」

「ち、違います!」

「そうだや?……うーん…やっぱり何時見ても凄い体だや…。
腹筋は見事に割れてるし…」

まぁ…ね…

「腕が無いからな、せめて足腰とかはしっかりさせときたいのさ。
この腕結構重いしな」

体育なども余程の事が無い限り参加する。

当然この腕を着けて走る訳で…

「そ、そうか。うん立派な心掛けだと思うぞ」

と別の方向を向きながら黒雪姫先輩は言った。

「じゃぁ、新しい腕を着けるだや。その腕はソレに渡すだや」

すると近くにさっきの卵が近づいて来て…

ぴぃー!

と鳴き声を上げてアームを伸ばした。

「な、なんですかコレ!?」

と黒雪姫先輩が驚いた顔を見せた。

「ゲルツェコマだや。万能多脚ロボットだや」

ふーん…あれ?

「お前がコレ造ったのか?お前の専門は義体だろ?」

「私が造っただや。まぁ、本来は小型戦車だや」

「戦車?コレが?」

「金欠だったとき自衛隊に送った小型戦車の設計図を弄ったヤツだや。
新しい腕もその時の金で造っただや」

なんか…複雑…

「大丈夫だや。今の日本の技術じゃ完全なゲルツェコマは造れないだや」

は?

「いや、お前持ってるじゃん」

「タクミちゃんを誰だと思ってるだや?」

あぁ…うん、そうだったな…

「タクミちゃんに勝るエンジニアなんてこの世に居ないだや!」

……………一応コイツと同等のエンジニアを知ってるが…

まぁ…いいや…

「ほら、ゲルツェコマに渡すだや」

「あ、あぁ…」

黒雪姫先輩がゲルツェコマに腕を渡した。

「じゃぁ新しい腕を持つだや」

コロバセがマネキンの右腕を黒雪姫先輩に押し付けた。

コロバセは左腕を持っている。

「じゃぁいくだや」

コロバセが左腕を俺の肩に押し込んだ。

「コネクト・レフトアーム」

『新規の左腕が接続されました。新規の左腕を認証しますか?』

仮想腕部でyesのアイコンを押した。

『新規の左腕を認証しました』

ガチャン!

「ほら、そっちもやるだや」

黒雪姫先輩は右腕を見て…

「いいか?ハルユキ君?」

「ええ、構いません」

「じゃ、じゃぁ…いくぞ?いいな?」

「はい」

そして黒雪姫先輩は恐る恐る右腕を嵌めようとし…

「あぁ!もう!焦れったいだや!初体験のカップルだやか!?」

「にゃ!?にゃにを言って…!?」

「いいからやるだや!」

黒雪姫先輩が腕を押し込んだ。

「コネクト・ライトアーム」

『新規の右腕が接続されました。新規の右腕を認証しますか?』

仮想腕部で再びyesを押す。

『新規の右腕を認証しました。
両腕が接続されました。仮想腕部をクローズしますか?』

yes…

そして新たな両腕に力を込めた。

「どうだや?」

「かなりいいな…動かしやすい」

今までのとほぼ同じように動かせる。

「ちゃんとフィードバックしてるだや」

「してなかったらお前をぶん殴ってる所だったよ」

俺の義手はBICを通し、毎晩データをコロバセに送ってるのだ。

まぁ…そのデータと引き換えに義手をタダで使わせて貰ってるんだがな…

「あ、あと腕の長さが少し伸びてるだや。
慣れるまで気を着けてほしいだや」

「了解」

確かに少し伸びてるな…

まぁ…3日もすれば慣れるか…

「で、この後はどうするだや?」

服を着ていると、コロバセにそう聞かれた。

「あー…今は…十一時か…二時くらいまでここで時間潰させて」

「だや?」

「いや、張り直しの時間考えてこの時間だったんだよ」

「わかっただや…昼御飯はどうするんだや?」

「食堂で食うぞ」

「あそこ病院食しかでないだや」

「ん?知らんのか?頼めばなんでも作ってくれるぞ」

「そんなのホームページに書いてないだや!」

「ま、行かないとわからんだろ。お前人見知りだし」

まぁ、コイツが人見知りなおかげで予約無しでこんないい物を受け取れるんだけどな。

「き、今日行ってみるだや…」

と言ったコロバセは俺と黒雪姫先輩をじっと見詰めていた。

「はいはい、一緒に行ってやるよ」

その後コロバセの研究室で黒雪姫先輩とイチャついていた。

まぁ…コロバセに怒鳴られたが…
 
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