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レーヴァティン

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第四十七話 海はなけれどその九

「マジでな」
「食いカスとかかも知れないけれどな」
「最悪うんこになってたりしてね」
 淳二はあえて軽く言った。
「食べられて消化された後で」
「おい、そこまで言うか?」
「だってね、食べたらね」
 必ずというのだ、生物の身体の仕組みから。
「必ず出されるから」
「それはそうだけれどな」
「だからね」
 それでというのだ。
「その可能性もあるからね」
「最悪だな、うんこがぷかぷか湖に浮かんでてか」
「クラーケンのね」
「それに復活の術をかけて蘇らせるとかな」
「実際獣に襲われてそこから復活した人いるよ」
「おい、マジかよ」
「うん、実際にね」
「そこから復活した人いるんだな」
 久志は淳二のその話を聞いて驚いていた、実はそうした状態になっても術をかけることは考えていなかった。
「そうなんだな」
「だってあちこちに獣とかモンスターいるじゃない」
「襲われて死ぬ人もいるからか」
「食べられてね、そしてね」
「出したものになり果ててか」
「そう、それに復活の術をかけてね」
 そうしてというのだ。
「復活してもらうこともあるよ」
「そうか、そういえばな」
「うん、魂からでも生き返ることが出来るから」
 例え身体が完全になくなってもだ。
「それも可能だからね、その人が生き返りたい気持ちがあったら」
「術は効くからな」
「その人が少しでも生き返りたい気持ちがあったらね」
 完全に死にたいと思って自殺したりしたならば術も通じない、だから自殺した者も存在しているのだ。
「生き返るじゃない」
「だからか」
「うんこからでもね」
「術をかけたら復活出来るか」
「そうだよ」
「生き返られるのはいいけれどな」
 久志は淳二の話をここまで聞いてまずはこのことはよしとした。
 だがそれと共にだ、彼はこうも思い言った。
「けれどうんこから蘇るとかな」
「嫌だよね」
「そんな嫌な蘇り方ないぞ」
 流石にと言うのだった。
「ゾンビとかスケルトンからも嫌だけれどな」
「アンデットからね」
「それも嫌だけれどな」
「うんこからはもっとだね」
「こんな嫌な蘇り方ないだろ」 
 かなり必死な顔でだ、久志は言った。
「俺それだけは絶対に嫌だぞ」
「それはおいらもだよ」
「そうだろ、流石にな」
「拙者もそれは」
 進太もその復活の仕方についてはかなり真剣な顔で述べた、今も身体を完全武装で覆い厳重にしている。
「とてもです」
「嫌だよな」
「最悪でござる」
 それこそというのだ。
「幾ら何でも」
「うんこからの復活はな」
「ゾンビも嫌でござるが」
「それよりもな」
「遥かに嫌でござる」
「普通そうだよな」
「はい、ですから」
「七人目が食われる前にな」
「合流してでござる」
「仲間にしないとな」
「そうしましょう、ただ」
 ここで順一はこうも言った。 
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